「大統領選前に曺喜大と韓悳洙が極秘会合」 共に民主党は最高裁長官を脅すためにフェイクニュースを広めたのか【9月18日付社説】

投稿者: | 2025年9月18日

 少し前から、動画共有サイト「ユーチューブ」の共に民主党寄りのチャンネルなどで、「今年6月の大統領選前に曺喜大(チョ・ヒデ)大法院長(最高裁長官)と韓悳洙(ハン・ドクス)首相=当時=が極秘会合をしていた」という根拠のない話が飛び交った。ユーチューブでは珍しくないことだが、この主張を根拠に、執権与党の共に民主党が曺喜大・大法院長の辞任を要求するという事態が起こった。だが、同党が示した根拠は何もなかった。

 共に民主党のある議員は16日、国会の対政府質問で、「『尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領=当時=が罷免された直後の今年4月7日ごろ、韓悳洙前首相、鄭相明(チョン・サンミョン)前検察総長(日本の検事総長に相当)、金建希(キム・ゴンヒ)夫人の側近、そして曺喜大・大法院長が会った』という情報提供がある。曺喜大・大法院長はこの会合で、『李在明(イ・ジェミョン=現大統領)の選挙法違反事件が大法院に上がってきたら、自ら処理する』と言った」と主張した。しかし、これを裏付ける根拠は提示していない。議員免責特権を利用して根拠のない主張を展開し、新聞や放送局で報道させたのだ。これより前、左派系ジャーナリスト金於俊(キム・オジュン)氏ら共に民主党寄りのユーチューバーたちも「(彼らが)会ったとすれば、非常に不適切なことだ」と言って疑惑を拡散させた。そうするうちに、鄭清来(チョン・チョンレ)代表をはじめとする同党指導部の関係者まで出てきて、曺喜大・大法院長に対する特別検察官(特検)捜査を要求し、一部は弾劾まで主張した。

 しかし、韓悳洙前首相側は「憲法裁判所の弾劾決定前も後も、曺喜大・大法院長と会合や食事をした事実は一切ない」と、鄭相明・前検察総長も「曺喜大・大法院長とは個人的な親交が全くない」と述べた。曺喜大・大法院長も声明を出し、「(李大統領の選挙法違反)事件に関して、韓悳洙前首相はもちろん、外部の誰とも話し合ったことは全くない。その他の人々とも話したり、会ったりした事実はないことをはっきり申し上げる」と言った。当事者たちが全員、「根拠がないことだ」と否定しているのに、共に民主党はこれに反論する証拠を一つも出していない。

 共に民主党は、明らかなフェイクニュースに対しては懲罰的賠償責任を取らせるという法の成立を推進している。しかし、この法の目的はフェイクニュースの根絶ではなく、自分たちに批判的なメディアを脅し、手なずけるためのものだと批判されている。「そのような政略的な目的はない」と言うなら、共に民主党は今回、自分たちが提起・拡散した曺喜大・大法院長関連の主張がフェイクニュースだと判明した暁には、真っ先に懲罰的賠償責任を適用してほしい。自分たちはファクトチェックもせず、重大な疑惑を故意に、そして無差別にまき散らしておきながら、「フェイクニュース根絶法を推進する」などと言うとは、誰が信頼するだろうか。

2025/09/18 10:40
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/09/18/2025091880040.html

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