【社説】高市新首相、韓日の未来志向的な協力を継承するべき

投稿者: | 2025年10月22日

高市早苗自民党総裁が昨日(21日)、日本の第104代首相に選出された。日本が1885年に議院内閣制を導入して以降、初めての女性首相だ。高市氏は4日の総裁選挙で勝利したが、協力関係を26年間維持してきた公明党が連合政権からの離脱を宣言し、危機を迎えた。その後、野党の日本維新の会と手を握って新連立政権を発足させ、この日、首相に就任した。

高市氏は円安と財政拡張に代弁される「アベノミクス」を継承する点、外交・安保政策では「強い日本」を主張してきた。高市氏はその間、靖国神社を定期的に参拝し、独島(ドクト、日本名・竹島)は日本の領土と主張するなど歴史問題において強硬右翼性向を見せてきた。従来の連立パートナーの公明党が自民党の保守化を緩和する役割をしたのとは違い、日本維新の会は日本の政党の中で最も右翼性向を帯びているだけに高市内閣の右傾化が懸念される。

 実際、維新の会は今回の連立政権交渉の過程で戦争放棄などを規定した平和憲法9条の改正を議論する協議会設置、日本の防衛力強化を盛り込んだ安保3文書の早期改正、防衛装備輸出規定の緩和などを自民党側に提案した。吉村洋文代表は大阪市長在任時代の2017年、姉妹都市の米サンフランシスコ公園に日本軍慰安婦碑が設置されると強く反発した。

韓日は前任の尹錫悦(ユン・ソクヨル)・岸田体制に続いて李在明(イ・ジェミョン)・石破体制で「シャトル外交」と未来志向的な協力基調を構築した。これは米中戦略競争時代と朝中ロ密着の動きの中で両国の国益を最大化するための冷徹な現実認識に起因するものであり、李在明・高市体制でも変わらないことを望む。幸い、高市氏は19日に終了した靖国神社の秋の例大祭期間に参拝をしなかった。韓国と米国の懸念を考慮した措置とみることができる。

とはいえ、日本の新首相に対する懸念が消えたのではない。現在、自民党は衆議院の過半議席を確保できていない少数与党だ。選挙で支持層を意識して韓日関係を毀損する愚を犯す可能性もある。これは来年の地方選挙を控えた韓国も同じだ。両国は過去の問題でこれまで締結した合意を最大限に尊重し、これを国民に勇気を持って説得し、韓日関係発展の土台を築かなければいけない。

韓日の首脳は今月26日に開催される東南アジア諸国連合(ASEAN)、31日の慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議期間に連続して会うと予想される。米中戦略競争という歴史の激変期を迎え、矢1本は簡単に折れるが数本を束ねれば折れにくいという「折箭之訓」の知恵を両首脳が共有することを期待する。

2025/10/22 11:53
https://japanese.joins.com/JArticle/340087

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)