自動車関税引き下げで合意するも実施時期未定、半導体関税は未確定のまま 韓米首脳会談

投稿者: | 2025年10月30日

 韓米両国が29日、関税交渉でが劇的に合意に達し、韓国産業界にとっては対米輸出で最大の悪材料が解消された。対米輸出の3分の1を占める自動車・自動車部品の関税が下がり、医薬品への追加関税に関する不透明性が解消したためだ。ただ、半導体関税を日本や欧州連合(EU)並みの最大15%に確定できなかったほか、鉄鋼関税引き下げに対する言及がなかった。

■自動車・自動車部品関税、来月実施か

 今回の交渉妥結の最も大きな成果は、自動車・自動車部品の関税(25%)が日本・EUと同じ15%に引き下げられる点だ。自動車・自動車部品は昨年の韓国による対米輸出の3分の1を占める最大輸出品目だ。韓国自動車業界は4月から課された25%の高関税によって、韓米自由貿易協定(FTA)によるゼロ関税の恩恵を失い、最近1~2カ月は米輸入車市場で日本・EUより10ポイント高い関税を負担しなければならなかった。こうした状況でも価格競争力を維持するために販売価格を値上げできず、その影響で第2四半期(4~6月)の現代自動車・起亜の営業利益は合計で1兆6000億ウォン(約1700億円)減少した。

 自動車・自動車部品の関税がいつから引き下げられるか正確な時期はまだ不明だ。業界では10月1日から遡及適用されることを期待している。一方、通商専門家は日本と同様、今後の近い時期から関税が引き下げられる可能性が高いとみている。産業研究院のキム・スドン・グローバル競争戦略研究団長は「韓国と似た対米投資ファンドに関する覚書を要求された日本の場合、9月9日に覚書締結、16日付で米官報掲載という経緯を踏んだ。現時点では韓国も似た方式になる可能性が高い」と話した。金容範(キム・ヨンボム)大統領秘書室政策室長は「対米投資関連法案を早期に国会に提出し、できるだけ11月1日から関税引き下げが遡及適用されるようにする」と話した。

■半導体関税、日本・EUに劣る合意内容

 今回の合意で最も残念だったのは半導体の関税が確定していない点だ。金容範政策室長は29日の記者会見で、「医薬品と木製製品は最恵国待遇が保障され、航空機部品とジェネリック医薬品(後発医薬品)、米国内で生産されてない天然資源などはゼロ関税の適用を受ける」と説明したが、半導体については「韓国の主なライバルである台湾と比べ不利ではない水準の関税が適用される」と述べるにとどまった。

2025/10/30 10:20
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/10/30/2025103080034.html

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