日本人母娘をはねた飲酒運転の男を拘束…日本メディア「韓国の飲酒運転の処罰は軽い」

投稿者: | 2025年11月6日

ソウル中心部で飲酒運転をして日本人観光客の母娘をはね、母親である50代の女性を死亡させた容疑がもたれているソ容疑者(30代)が5日、拘束された。ソウル中央法院(地裁)のチョン・ジェウク令状専担部長判事は、特定犯罪加重処罰等に関する法律違反(危険運転致死傷)の容疑を受けているソ容疑者に対し、「逃走のおそれがある」として令状を発付した。日本人が韓国で飲酒運転の被害者となったことで、日本の現地メディアは韓国の飲酒運転に対する軽い処罰を集中的に報道した。

警察の調べによると、ソ容疑者は今月2日午後10時ごろ、ソウル鍾路(チョンノグ)区の東大門(トンデムン)駅交差点で泥酔状態のまま車を運転していたところ、横断歩道を渡っていた日本人母娘をはねた。ソ容疑者は鍾路区のある食堂で焼酎3本を飲んだ後、ハンドルを握り、約1キロ走行した。事故当時の血中アルコール濃度は免許取り消し基準(0.08%)を超えていた。警察の取り調べで、ソ容疑者はすべての容疑を認める趣旨の供述をしたという。

 事故の被害者である母娘は、大阪から2泊3日の予定で韓国に遊びに来た初日に悲劇に見舞われた。東大門デザインプラザ(DDP)でショッピングをした後、鍾路区の駱山(ナクサン)公園の城郭道を見にいこうとしていたところだった。事故直後、母親である日本人女性(58)は心停止状態で病院に搬送されたが亡くなった。母親のそばにいた娘も膝を骨折するなど大けがを負った。

亡くなった被害者の子女だと明かした遺族は3日、SNS「スレッズ(Threads)」に日本語で「昨日、韓国で私の母と姉が飲酒運転の信号無視の事故に巻き込まれて、母が死亡しました」「事故にあった母はEye love youと言うドラマの撮影地になったナクサン公園に行きたいと以前から言っていたようで先程、姉から聞き知りました」と書き込んだ。『Eye love you』は昨年、日本TBSで放送された日本人女性と韓国人男性の恋愛を描いたドラマだ。

さらに遺族は「韓国では日本と違い強く罰せれないのでしょうか?」と問い返した。「今は気持ちが少しだけ落ち着き、色々調べていて、1点気になることが、加害者の運転手は軽い罰ぐらいしかないような、損害賠償も出来ないとかをちらほらみます」と伝えた。この投稿には「韓国人として本当に申し訳ない」という韓国語のコメントも寄せられた。

◇日本メディア「韓国の飲酒運転の処罰は軽い」

日本のメディア各社は、韓国の飲酒運転の処罰が非常に軽いと指摘した。テレビ朝日は4日、「韓国では飲酒運転が深刻な社会問題になっている」「飲酒運転の摘発件数は年間13万件を超え、日本の6倍」などと報じた。さらに「人口が日本の約半分ということを踏まえても多い数字で、再犯率が高いのも特徴」とし「日本のように同乗者やお酒を提供する人への罰則がないことも飲酒運転が多発する要因との分析も出ている」と説明した。

実際、飲酒運転の摘発件数は韓国が日本の約6.6倍となっている。昨年6月、サムソン火災交通安全文化研究所によると、2022年の韓国と日本の飲酒運転摘発件数はそれぞれ13万283件、1万9820件だった。しかし韓国も2019年に「飲酒運転幇助(ほうじょ)罪」を新設し、飲酒運転を幇助・放任した場合には処罰できるようにした。ただし立証が難しく、これまで実際に処罰された例は少なかったため、効果は十分に表れていないとの指摘が出ている。

一方、この日午後、ソウル中央地方法院(地裁)で開かれた令状審査に出席したソ容疑者は、「遺族に言いたいことはあるか」という取材陣からの質問に、小さな声で「申し訳ありません」と答えた。ソ容疑者側は、遺体搬送費約1500万ウォン(約160万円)と葬儀費を支払う意思を被害者側に伝えたという。

2025/11/06 09:09
https://japanese.joins.com/JArticle/340683

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)