中国で生まれて韓国の国籍取得したA容疑者が先月、城南市のソウル空港外郭で戦闘機や軍事施設内部を撮影し、警察に捕まったという。17日に確認されたところによると、A容疑者は取り調べで「趣味の活動だった」と供述した。しかし警察は、意図的に機密施設を撮影した可能性があるとみて、立件するかどうかを検討中だ。
京畿南部警察庁産業技術安保捜査隊は10月15日、ソウル空港周辺でA容疑者が戦闘機など軍事内部施設をデジタル一眼レフカメラで撮影している現場を押さえた。それでも警察は、容疑者を立件できずにいる。1カ月が経過したが、容疑者は「立件前取り調べ」の段階だ。警察関係者は「外国人が堂々とデリケートな軍事内部施設を撮影しても、スパイ容疑・利敵容疑の適用はもちろん軍事基地および軍事施設保護法の適用も容易ではない」と語った。
現行の軍事基地および軍事施設保護法違反を適用しようと思ったら、空軍基地の場合、レーダーや管制塔など機密に該当する保護施設が含まれていたかどうかを明らかにしなければならない。ところが被疑者のほとんどは「(ソウル空港内部の基地ではない)外郭の風景を撮りに来た」と言い逃れをする。最近、進歩(革新)系与党「共に民主党」が韓国国内の反中デモを禁止する法案を発議するなど、政権が中国問題に鋭敏に反応する中、警察が中国人関連の事件処理を嫌がっている―という見方も一部にある。これについて警察関係者は「軍事機密または保護区域施設が実際に撮影されたかどうかを確認する作業が煩雑」と語った。
先に今年8月12日にも、日本人観光客のB容疑者が米軍烏山空軍基地近くで、作動可能な無線機と大型カメラで戦闘機を撮影していて摘発された。基地内部の主な施設や軍事機密を撮った写真は見当たらなかった。このため警察は、通信秘密保護法違反容疑のみを適用した。
保守系野党「国民の力」の慎聖範(シン・ソンボム)議員のオフィスによると、今年、外国人が軍事施設を撮影して摘発された事例は9件だ。現行の韓国刑法98条は、「敵国」を事実上北朝鮮に限定している。このため中国・台湾など第三国出身の外国人が内部基地を撮って捕まっても、スパイ罪などを適用することはできない。ある警察関係者は「現行のシステムでは外国人がおおっぴらに内部基地を撮っても制止できるだけであって、捜査機関が積極的に乗り出すのは難しい」と語った。
このため警察は、軍事基地および軍事施設保護法違反容疑を優先適用し、事案が重大と判断される場合に刑法上の一般利敵罪の適用を検討している。最近の捜査では、水原・烏山・平沢・清州空軍基地などをたびたび訪れて戦闘機や管制施設を数千枚も撮影し、作動可能な無線機を所持していた10代の中国人高校生2人の事件や、釜山海軍作戦司令部や米軍の原子力空母をドローンで撮影してソーシャルメディアに載せた中国人留学生の事件で一般利敵罪が適用された。
ク・アモ記者、チョ・ミンヒ記者
2025/11/18 10:40
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