『トムとジェリー』から『スマーフ』『ポケモン』まで、K-POPとアニメの出会い

投稿者: | 2025年11月18日

トムとジェリーも、ピカチュウも、スマーフも、いまやK-POPを歌う。世代を超える世界的アニメが相次いでK-POPアイドルを公式パートナーに起用し、“漫画の中のK-POP時代”が開かれている。過去にもBTS(防弾少年団)とLINE FRIENDSによる『BT21』、NewJeans(ニュージーンズ)と『パワーパフガールズ』のコラボなどの試みはあったが、最近の広がりは速く、その手法も多様だ。

業界関係者は、この流れの決定的分岐点として、Netflix(ネットフリックス)アニメーション『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』の世界的成功を挙げる。K-POPガールズグループを主人公にしたこの作品は、今年6月の公開以降、現在までグローバルTop10を維持し、Netflix史上初となる累計3億視聴を突破した。作中のK-POPガールズグループ「HUNTR/X(ハントリックス)」が歌った楽曲のうち、『Golden』は米ビルボードのメインシングルチャート「ホット100」で通算8週間1位を記録し、グラミー賞本賞の候補にも名を連ねた。大衆音楽評論家チャ・ウジン氏は「K-POPはファンダムを中心としたビジネスモデルだ」とし、「ファンダム基盤のIP(知的財産権)を活用するアニメーション事業と似ている点がある」と分析した。

 今月10日午前0時、BOYNEXTDOOR(ボーイネクストドア)は人気アニメーション『トムとジェリー』誕生85周年を記念したシングル『SAY CHEESE!』を発表した。ワーナー・ブラザース・ジャパンとの協業で制作された今回の楽曲は、いたずらっぽいキャラクターのイメージとK-POP特有のリズムを自然に融合させた。歌詞は英語と日本語だが、K-POPアーティストが作曲・制作に参加し、K-POPならではのテイストを加えた。韓国でも来年1月、『トムとジェリー』初の3D劇場版『トムとジェリー:禁断のコンパス』が公開されるが、この作品もK-POPアイドルの新人グループとのコラボを準備中だ。

『ポケットモンスター』もK-POPアーティストの音楽を積極的に取り入れている。ILLIT(アイリット)は今月4日、TVアニメ『ポケットモンスター:メガボルテージ』のエンディング曲『秘密探し』を公開した。ポケモンコリアと協業し、ポケットモンスターシリーズのテーマ曲制作と流通を担当するKTジニーミュージックのチェ・ユンソン部長は「主なターゲットは10代以下のポケモンファン層だ」と述べ、「ILLITはこの年齢層ですでに十分な認知度と親しみやすいイメージを持っていたため選ばれた」と説明した。続けて、「K-POPアーティストがアニメのOSTを歌い、世界観が交差するキャラクターを一緒に発売するなどのコラボは、今後さらに増えていくだろう」と展望した。

日本のテレビ東京系列6局で放送中の『BEYBLADE X シーズン3』でもK-POPの存在感は際立つ。i-dleは先月24日に放送された第101話のオープニングテーマ曲『Invincible』を歌った。25周年を迎えた人気の長寿シリーズでガールズグループがオープニングを担当し、新鮮さが加わったという評価が出ている。これに先立ち今年4月には、TOMORROW X TOGETHER(トゥモロー・バイ・トゥギャザー、TXT)がオープニング曲『Rise』で同シリーズに参加していた。

K-POPとキャラクターIPの結合は、ジャンルや対象の境界を越えて広がっている。今月中、SEVENTEEN(セブンティーン)は世界的人気キャラクター『スマーフ』とのコラボプロジェクトを続けて公開する。まずスマーフバージョンの『God of Music』ミュージックビデオが公開され、その後、SEVENTEENメンバーそれぞれの個性を反映したスマーフキャラクターが公開される予定だ。青い肌や魔法の能力といった原型キャラクターの特性に、SEVENTEENメンバーのコンセプトを重ねたコラボグッズも発売される。

韓国のアニメーションとのコラボも活発だ。IVE(アイブ)のリズはK-POPアーティストとして初めて、TVシリーズ『プリンセスキャッチ!ティニピン』のメインテーマを歌った。先月公開されたミュージックビデオでは、リズの爽やかなボーカルとともに、主人公ロミとプリンセスティニピンが、消えたレジェンドティニピンを探しに旅立つ冒険が表現された。『ティニピン』側は “エスパピン” と呼ばれるaespa(エスパ)とのコラボグッズを発売し、11月から販売中だ。『ティニピン』制作会社SAMGエンターテインメントは「K-POPアイドルとのコラボによってキャラクターファンダムがMZ世代はもちろん、K-POP・Kコンテンツファン層へと拡大している」と述べた。

このような流れについて、韓国放送通信大学メディア映像学科のイ・ソンミン教授は「セレブリティIPをキャラクター化することで、実在の人物では試みづらい、漫画・アニメーション・ゲームなどへの世界観の拡張が可能になった」とし、「MD企画とグローバル進出にも有利であり、人気アニメーションとのコラボやアーティストのキャラクター化は、K-POP IPが“スーパーIP”へと成長する核心戦略の一つになっている」と語った。

2025/11/18 15:06
https://japanese.joins.com/JArticle/341171

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