日本国債価格と円相場が同時に下落…韓国に火の粉降りかかるか

投稿者: | 2025年12月11日

今月に入り日本国債価格と円相場が同時に落ち込んだ。日本の通貨政策は緊縮、財政は拡大に方向が分かれてだ。政策のずれが韓国のウォンと債券市場に飛び火がしかねないとの懸念もある。

日本の10年物国債利回りが年2%台に近付いた。インベスティングドットコムによると、10年物国債利回りは9日の取引時間中に年1.981%まで上がった。2007年6月18日に年1.99%を記録してから18年ぶりの高水準となった。債券利回りが上がれば債券価格は下落する。10年物だけでなく長期国債価格が相次いで急落している。20年物国債利回りは9日に一時1999年以降で最も高い年2.96%を記録した。

 波紋が大きくなると日本銀行の植田和男総裁は9日、「最近の金利はやや速いスピードで上昇している」とし、必要ならば国債を速やかに買い入れると火消しに出た。だが日本の10年物国債利回りは10日午後4時には前日終値より0.005%の小幅な下落にとどまり年1.955%で取引されている。

今月の日本銀行の利上げの可能性が国債利回りを引き上げたが、利上げ期に現れる円高の動きは現れていない。ウォール・ストリート・ジャーナルによると、円相場は10日午後4時現在1ドル=156.67円で、今月初めの155.48円より1.19円の円安ドル高となった。

通貨政策と財政政策が分かれた影響が大きい。最近派生商品市場では日本銀行が19日に金利を0.25%引き上げる確率を90%と予測する。日本銀行はデフレ脱出を確認して金利を正常化(利上げ)しようとする意志が強い。しかし高市内閣が積極的に金融を緩和する景気浮揚策を予告し円相場はむしろ下落した。高市政権は11兆7000億円規模の国債を追加で発行し不足する予算を充当する計画だ。

JPモルガンの山脇貴史債券調査部長は、拡大財政が持続するなら投資家は債券買いに出にくい。こうした流れが続けば(10年物国債利回り)2%はただの通過点になるだろうと話した。三菱UFJファイナンシャル(MUFG)の関浩之副頭取も10日にロイター通信を通じ、日本銀行が金利を上げ政府が支出を増やすならば、円安が輸入費用を刺激して物価が上がり通貨価値がさらに下落する悪循環を招くことになると警告した。

最も大きな問題は韓国金融市場にも悪影響を与えるかねない点だ。ウォンは円の流れに同調化する傾向がある。最近韓国政府がウォン相場防衛戦構築に総力を挙げている状況で円安は悪材料だ。

米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル理事長の後任に「親トランプ」性向である国家経済委員会(NEC)のハセット委員長が有力な雰囲気も変数だ。ウォール街ではFRBの独立性毀損の懸念から米国債の投げ売りが現れるだろうという警告が出ている。新韓銀行のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「日本の政策のずれとFRBの独立性毀損の懸念などが重なり当分韓国の金融市場の不確実性が大きくなるかもしれない」と話した。一方、10日のソウル債券市場で3年物国債利回りは前営業日より0.011%上がった年3.095%で取引を終えた。ウォン相場は前日より1.9ウォンのウォン高ドル安となる1ドル=1470.40ウォンで引けた。

2025/12/11 06:44
https://japanese.joins.com/JArticle/342017

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