米国ホワイトハウスは、高市早苗首相の「台湾有事介入」示唆発言で中日対立が高まっている状況に関連し、米国は両国といずれも友好的な関係を維持していると明らかにした。
ホワイトハウスのキャロライン・レビット報道官は11日(現地時間)のブリーフィングで、中日間の緊張局面に対する立場を問う質問に、「トランプ大統領は日本の新任首相と素晴らしい関係を持っている」とし、「トランプ大統領は数カ月前にアジアを訪問した際、首相に会えて非常に喜んでおり、その後も数回対話を続けてきた」と説明した。続けて「(米日)双方は引き続き協力しており、日本は米国の偉大な同盟国」と強調した。
レビット報道官は同時に米中関係についても「トランプ大統領は習近平中国国家主席と良い実務的関係を維持しており、これはわが国に利することだと信じている」と述べた。また「トランプ大統領は、米国が中国と良好な実務的関係を維持しつつ、同時に非常に強固な同盟体制も維持すべきだと考えている」と付け加えた。
ホワイトハウスのこのような発言は、米日同盟を揺るぎなく維持しながらも、米国の国益のために中国とも実務的に円満な関係を保とうとする、トランプ政府の“米国第一主義”外交基調を再確認したものとみられる。ただ、中国が日本首相の台湾関連発言後、公海上で日本の自衛隊戦闘機に「レーダー照準」を行うなど圧力レベルを高めている状況で、米国が同盟国である日本に力を与えるよりも、むしろ折衷的な姿勢を取っているとの評価も出ている。
◇ウクライナ終戦議論の停滞に「トランプ氏、ロシア・ウクライナ双方に失望感」
一方、レビット報道官はウクライナ戦争終結に向けた米国の仲裁に関して、「もし和平協定に署名する実質的な可能性が生まれ、今週末の会議に時間をかける価値があると判断されれば、我々は代表団を派遣する」と述べた。さらに「トランプ大統領はこの戦争の当事者双方(ロシア・ウクライナ)に対して非常に大きな挫折感を感じており、“会議のための会議”にはうんざりしている」とし、「大統領はこれ以上言葉だけの議論を望んでおらず、行動を望んでいる」と語った。
米国国内の懸案についても言及が続いた。健康保険料の急騰問題を解決するため共和・民主両党がそれぞれ提出した法案がこの日上院でいずれも否決されたことについて、レビット報道官は「民主党はこの問題の解決策を望んでいるかのように振る舞っているが、問題を作った張本人は彼らだ」とし、過去に民主党が主導した“オバマケア”(ACA)が保険市場を歪めたと指摘した。さらに「大統領は医療費を下げる解決策を望んでいる」とし、ホワイトハウスの保健政策チームと共和党議員が協力していると説明した。
この日のブリーフィングでは、韓米関税協議のファクトシート(説明資料)に米国のコメ・牛肉市場開放の内容が含まれなかった理由についての質問も出た。レビット報道官は「韓国産牛肉、あるいは韓国への(米国産)牛肉輸出について、わが国の貿易チームと確認した後に答える」と述べた。先月13日に公開されたファクトシートには「韓国は食品および農産物貿易に影響を与える非関税障壁を議論するため、米国と協力した」という内容が含まれている。
2025/12/12 08:28
https://japanese.joins.com/JArticle/342083