世界平和統一家庭連合(統一教)が韓国政界と海外ネットワークを通じて北朝鮮との接触を試みていた状況が確認された。こうした内容は3212ページに達する「TM(True Mother、韓鶴子総裁)特別報告」で定期的に現れる。この報告には対北朝鮮資金に関連した事項も含まれた。
◇「北プレゼント盧秘書室長通知」…文大統領接触疑惑
中央日報が確認した特別報告によると、統一教は2020年から2022年3月9日の大統領選挙ごろまで北朝鮮との接触を試み、南北平和サミットを推進した。1991年に実現した文鮮明(ムン・ソンミョン)・韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁夫妻訪朝30周年を迎えるためだ。2022年2月の韓半島(朝鮮半島)平和サミットで北朝鮮要人を招く計画で、「大統領選挙にどうであれキャスティングボードをつかむ」(2021年9月23日)という内容も特別報告に明示された。
統一教が北朝鮮と関連し文在寅(ムン・ジェイン)政権と接触した状況が特別報告に含まれた。2020年1月20日の特別報告で、「VIP秘書室長(26日)」という文言が登場し、23日には「VIP秘書室長(1月26日午後2時に)」と時間まで書かれた。
1月30日と2月1日の特別報告には「北朝鮮プレゼント盧秘書室長通知」と書いた。当時の大統領室秘書室長は盧英敏(ノ・ヨンミン)氏だった。統一教が「進歩は盧前室長らと縁を作った」(チョン・ウォンジュ元総裁秘書室長、イ・シンヘ元統一教財政局長メッセージ)など親交があると評価した人物だ。
また、青瓦台要人との会合と推定される「BHミーティング:3月3日」が2020年2月に報告された。「対北朝鮮スタート」という文言も同年7月11日の特別報告で登場した。ただミーティングが実現したかは記録されていなかった。
盧元室長は「北朝鮮プレゼント」に対して「何も知らない」と答えた。接触経緯に対しては「統一教側が海外最高クラスの要人が参加する国際行事を開催するとして防疫指針緩和に関する面談を要請してきた。防疫に関しては例外はありえないという考えを表明した事実以外に個別に会ったり通話した事実は全くない」と既存の立場を繰り返した。
◇日本通じ「北合同公演で韓国人学者訪朝推進」
「北朝鮮に2019ワールドサミット招待状」「パク・サングォン(平和自動車)社長連絡」など直接的な接触のほかにも統一教が海外を通じて北朝鮮と接触した状況が特別報告に盛り込まれた。北朝鮮との接触には韓国政府の許可が必要なだけに、これを活用したと推定される。
統一教が日本を通じて韓総裁訪朝を推進していたことも特別報告に含まれた。日本の統一教幹部は2018年10月11日、「朝鮮総連所属の金剛山(クムガンサン)歌劇団に(統一教の)リトルエンジェルスとともにどんな形であれ一緒にイベントで公演する。その土台の上でリトルエンジェルスの北朝鮮での2度目の公演の道を開く」という推進事項を報告した。
2025/12/30 09:55
https://japanese.joins.com/JArticle/342766