中国が昨年上半期、輸出を統制しながら罰金など行政処分をした件数が前年同期比で70%以上増えた。特に半導体や二次電池などの核心素材であるレアアース(希土類)に対する摘発事例が増え、韓国の核心鉱物サプライチェーンにも警告灯がついた。
貿易安保管理院が5日に出した報告書「中国輸出統制メカニズム現況および対応策」によると、昨年上半期の中国の各級税関が公開した輸出統制関連の行政処分決定は計79件だった。前年同期の行政処分件数(46件)と比較すると71.7%増加した。
行政処分の品目別には黒鉛と関連製品の比率が29%で最も高かった。黒鉛は陽極材・陰極材など二次電池の核心素材として使用される。希少鉱物、永久磁石素材もそれぞれ摘発事例の7%、6%を占めた。貿易安保管理院は報告書で「黒鉛、ゲルマニウム、永久磁石素材など米中技術覇権競争の核心素材と判断される品目の摘発事例がしだいに増えている」と評価した。
中国は2020年の輸出統制法制定をはじめ、体系的な取り締まりを進めている。最近は中国が生産を主導するガリウム・黒鉛など核心鉱物資源を中心に輸出統制範囲が広まった。米中貿易摩擦が強まった昨年4月にはサマリウム・ガドリニウム・テルビウム・ジスプロシウムなど重レアアース7種に対する輸出統制も始めた。ジスプロシウムは耐熱の電気自動車用駆動モーターを製造するのに欠かせないレアアースだ。今年は銀に対する輸出統制も始まる。銀は太陽光・電気自動車・宇宙産業など先端産業全般に使われる。
中国の取り締まりは精密になり、処罰も強化されている。報告書によると、昨年上半期には最終目的国不一致(4%)、許可証内容虚偽記載(2%)など従来はなかった取り締まり項目が追加された。輸出承認段階だけでなく輸出後の統制など事後手続きが強化された結果だ。高額の罰金を科す事例も増えた。昨年上半期の違反価額と比較した過怠金比率は平均106%で、前年同期(25%)の4倍水準。4-6月期には違反価額比の過怠金率が178%まで高まった。
中国の輸出統制は米国を狙った措置だが、韓国も打撃を受けるしかない。韓国は中国の主要貿易国であるうえ、半導体、二次電池など主要品目の生産にレアアースが必要だからだ。報告書も「今年は核心鉱物密輸取り締まり特別行動がさらに強化され、韓国企業が主に輸入するバッテリー素材、半導体工程用鉱物に対する通関の遅延と現場調査が増える可能性がある」と予想した。韓国政府もレアアースなど核心鉱物サプライチェーンの確保に死活をかけている。
政府は昨年12月5日、資源安保協議会を開き、レアアース17種全体を核心鉱物に指定した。サプライチェーン対応戦略も新しく立てている。中期的には米国・日本・オーストラリアなどと協力を強化してサプライチェーンを多角化するのが目標だが、相当な時間がかかる。結局、短期的には今回の韓中首脳会談などを契機に中国との協力を強化することが課題に挙げられる。
韓国貿易協会のチョ・ソンデ通商研究室長は「韓中首脳会談などを通じて中国との協力を強化し、中国が核心鉱物などの貿易統制をする前にこれを事前に通報を受けたり調整したりする方式でも韓国企業が対応する時間を稼ぐなど最小限の安全弁が用意されなければいけない」とし「現在進行中の韓中自由貿易協定(FTA) 2段階交渉の時も鉱物サプライチェーンの安定性を確保するための交渉を進めるべき」と話した。
2026/01/06 13:13
https://japanese.joins.com/JArticle/343025