「カンボジア事業の全権を」 教団ナンバー2の要求で統一教に亀裂

投稿者: | 2026年1月12日

統一教教団のナンバー2であり、韓鶴子(ハン・ハクチャ)総裁の信頼を受けてきたユン・ヨンホ元統一教世界本部長が統一教に背を向けたのは、尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権発足後にカンボジア事業を推進する過程での葛藤のためであることが分かった。

◆「資産売却してカンボジア事業を」要求

 11日、中央日報が確認したユン元本部長の最側近A氏の検察陳述調書によると、ユン元本部長は2022年から2023年までカンボジア事業推進の全権を韓総裁に要求した。A氏は検察の取り調べの過程で「ユン元本部長が韓総裁に竜坪(ヨンピョン)リゾートなど統一教の資産を売却して、カンボジア事業の権限を自分に与えてほしいと求めた」とし「全権が与えられなければ退くという脅迫性の発言もした」と供述した。また「韓総裁がこれに不快感を感じていたと聞いた」と話した。

韓総裁は竜坪リゾート売却要求などを拒否したという。統一教の主要資産だったうえ、カンボジア事業を進める場合、ユン元本部長が統一教とは別に私益を追求する可能性があるからだ。A氏は「リゾートの売却は拒否し、安倍事件(2022年7月)で日本での献金調達も難しくなり、カンボジア事業はまともに実現されなかった」と話した。ユン元本部長の辞職は2023年5月9日に処理された。

◆ユン元本部長が推進したMPPプロジェクト

ユン元本部長が推進した事業は「MPP(メコンピースパーク)プロジェクト」と呼ばれるカンボジア開発事業だ。カンボジア側はユン元本部長に事業費と原住民移住費名目で6億5000万ドル(約1000億円)を要求したが、この資金の調達のために竜坪リゾートの売却まで建議したとみられる。カンボジアのメコン川近隣敷地の開発とカジノ事業のためのプロジェクトは結局、現実化しなかった。

乾真法師、チョン・ソンベ氏を通じた金建希(キム・ゴンヒ)氏(尹錫悦大統領夫人)請託捜査を本流としていたソウル南部地検と金建希特検チームは、MPPプロジェクトの目的をユン元本部長の私益追求と判断した。金建希特検チームが確保した資料や陳述によると、ユン元本部長は2022年12月、カンボジア事業のために10万ドルを出して市民権を取得し、SPC(特殊目的法人)を設立するなど事業推進の意志を見せた。

ユン元本部長は統一教内のすべての職位から離れた後にもカンボジア事業を継続しようとしたことが分かった。ユン元本部長は2024年3月には知人に「海外投資に出資しないか。私はSPCを準備しているが、私的には入れない」と話した。2024年7月にはカンボジア側の人物と共にMPPプロジェクトに関するテレビ会議を行い、別の統一教関係者とカンボジアでのカジノ設立について議論したりもした。

◆ナンバー2の変心で統一教の不正が水面上に

韓総裁とユン元本部長の亀裂は統一教の不正疑惑が水面上に浮上するきっかけになった。ユン元本部長は金建希特検チームの調査でも、統一教が自身の個人的逸脱と主張すると、「教団レベルの活動だった」として積極的に供述した。田載秀(チョン・ジェス)元海洋水産部長官(共に民主党議員)、林鍾聲(イム・ジョンソン)元議員、金規桓(キム・ギュファン)元議員に対する金品提供に関する陳述もこの過程で出てきた。

一方、統一教はユン元本部長が教団の資産売却を主張して私的な利益を追求してきただけに、政界への請託も個人的逸脱の延長という立場だ。韓総裁とチョン・ウォンジュ元秘書室長も取り調べでこうした趣旨で話した。

統一教疑惑を捜査する検・警察合同捜査本部捜査でも統一教の韓総裁と元ナンバー2のユン元本部長の食い違う陳述が続く予定だ。これに先立ち特検チームはユン元本部長のカンボジア事業進行に対しては捜査を拡大していないだけに、これに対する捜査が行われる可能性がある。

2026/01/12 10:44
https://japanese.joins.com/JArticle/343267

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