もうすぐ開かれる、開かれる、という話ばかり出ていた韓日中3カ国首脳会議がついに26~27日にソウルで開かれる。2019年12月に中国で第8回会議が開かれてから4年半ぶりだ。韓国の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領と日本の岸田文雄首相、中国の李強首相が参加する。中国のトップ習近平国家主席が来るわけではないが、韓日中3カ国首脳会議は北東アジアの最高級協議体という点で意味が大きい。
今年注目すべきことは何か。国家安保室の金泰孝(キム・テヒョ)第1次長は、人的交流、持続可能な発展、経済通商、保健と高齢化対応、科学技術とデジタル転換、災害と安全の6大議題を挙げた。台湾海峡と北朝鮮の核など敏感な安全保障問題が抜けていることからみて、3カ国首脳会議の成功そのものに力を入れる姿だ。別の見方をすれば、3カ国首脳間の対話チャンネルを復元したということが今回の会議の最も大きな成果だろう。
近年になり悪化の一途をたどってきた韓中間には特別な時間になるかもしれない。韓日中は3カ国首脳会議期間に韓日と韓中の2国間での首脳会談も持つ。韓日関係は相当水準改善された状態で、現在の焦眉の関心は李首相の訪韓を契機に韓中関係が果たしてどれだけ改善するかという点だ。当初昨年開催予定だった会議が開けなかったのもまたぎくしゃくする韓中関係により中国が消極的姿勢を取ったためではなかったか。
結局最近韓国外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)長官が中国を訪問する誠意を見せた末に今回の会議が最終的に実現したとみなければならない。したがって今年最も重要なことは3カ国首脳会議を口実にしてなされる尹錫悦大統領と李首相の会談だ。これが今回の会議の最大の観戦ポイントだ。果たして2人の出会いが韓中和解の突破口を開くことができるだろうか。李首相が持ってくるメッセージに尹大統領がどのように答えるかが今後の韓中関係の流れに多大な影響を及ぼすものとみられる。
◇李首相、最大限低姿勢で動線最小化
李首相は今回の訪韓を準備しながら動線を最小化したという話を聞く。習主席の元秘書室長らしく歴代の中国首相とは違い最大限低姿勢を見せる様相だ。一方では尹大統領との会談に集中するためだ。尹大統領と李首相の会談ではまず相互安保問題がテーブルに上がる見込みだ。韓国は北朝鮮の核問題に対する中国の建設的役割を促し、中国は台湾問題において韓国の慎重な姿勢を要求するものとみられる。
続けて李首相が尹大統領に習主席の特別メッセージを伝えるのではないかとの観測が出ている。それは何か。尹大統領の中国国賓訪問招請だ。現在韓中首脳の相互訪問と関連しては習主席が韓国にくる番という話が多い。2013年に朴槿恵(パク・クネ)大統領が中国を訪れ、翌年習主席が韓国を訪問した。その後2017年に文在寅(ムン・ジェイン)大統領が中国に訪れているため次は習主席が来る番という論理だ。
文大統領は2019年に3カ国首脳会議参加のため中国を再度訪問している。したがって韓国の国内世論は習主席が来るべきとみる。尹政権もまた、中国との堂々とした外交を主唱してきたところだ。中国もこうした韓国の立場をわからないわけではない。それでも尹大統領招請の話はなぜ出ているのか。これまで習主席の2度目の訪韓が実現しないのは、2016年の高高度防衛ミサイル(THAAD)配備決定後に韓中関係が極度に悪化したためだ。
2024/05/26 11:11
https://japanese.joins.com/JArticle/319097