高市早苗政権が、防衛力強化に向けた「安保3文書」の年内改定に向けて動きを加速させている。3日、朝日新聞および読売新聞によると、日本政府は安保3文書改定に向け、4月下旬に有識者会議を設置する方向で最終調整に入った。自民党も2日から安保3文書改定に関する議論を始めた。
昨年10月に就任した高市首相は、当初2027年までにGDP(国内総生産)比2%へ引き上げるとしていた防衛費を前倒しし、2025年に達成した。米国が同盟国に対しGDP比5%水準への防衛費拡大を求める中、今回の3文書改定とあわせ、日本の防衛費増額幅がどの程度になるのか注目が集まっている。防衛省の高官は読売新聞に対し「2%を超えることは不可欠だが、増額幅は主体的に決定する」と述べた。高市首相が防衛費引き上げを掲げている以上、増額は避けられないが、その幅は米国の要求にそのまま従うものではないとの考えを示した形だ。一部では、米国が日本に対しGDP比3.5%水準への引き上げを求めたと伝えられている。
防衛費引き上げに伴う財源確保は、高市政権の課題となる見通しだ。元防衛相は同紙に対し「財源が不明確であれば、防衛力強化の実効性に疑問が生じ、抑止力が損なわれかねない」と懸念を示した。
国家安全保障戦略、国家防衛戦略、防衛力整備計画は「安保3文書」と呼ばれ、日本の国家安全保障政策の中核をなしてきた。これらの文書が改定されたのは岸田文雄政権時の2022年で、当時の岸田政権は「反撃能力(敵基地攻撃能力)」を明記し、周辺国の懸念と反発を招いた。
読売新聞は、自民党内の議論で争点となっているのは、中国を念頭に置いた太平洋防衛などの防衛力強化策だと伝えた。中国の動向を把握するための警戒・監視レーダー網や、自衛隊を支援する港湾・滑走路の整備が検討されているとも付け加えた。同紙は「中国を『最大の戦略的挑戦』と位置付けた現行文書の対中認識を、日中関係が冷え込む中でどのように扱うのかも注目されている」と報じた。
一方、今回の安保3文書改定では、無人機の開発・運用や宇宙・サイバー分野の能力強化も課題として挙げられている。無人機が米国やイスラエルによるイラン空爆にも使用されているほか、中国も研究開発に力を入れているためだ。敵基地を攻撃可能な反撃能力の整備や、次世代動力を用いた潜水艦の導入も課題とされた。
2026/03/04 08:44
https://japanese.joins.com/JArticle/345607