17日午後2時52分、仁川(インチョン)国際空港第1ターミナル1階の到着ロビーAゲート。自動ドアが開くと、北朝鮮女子クラブチーム「ネコヒャン(=わが故郷)女子蹴球団」(以下、ネコヒャン)の選手団が姿を現した。黒のスーツ姿で左胸には故金日成(キム・イルソン)主席と故金正日(キム・ジョンイル)総書記のバッジをつけていた。選手団はイ・ユイル監督を先頭にスーツケースを引きながら足早に到着ロビーを歩いた。カメラのフラッシュや訪韓を歓迎する声にも顔を向けることはなかった。一行は質問を受けても沈黙したままバスに乗り込み、水原(スウォン)へと移動した。
この日、入国フロア周辺には早い時間から40人余りが歓迎のため集まった。「ネコヒャン女子蹴球団を歓迎します」という文字とチームロゴが入ったカードを準備したチ・チャンヨン仁川自主統一平和連帯共同代表(61)は「同じ思いの人たちとカードを作って空港に来ることになった」とし「南北関係が断絶しているが、今回、同胞が心を交わすきっかけになることを望む」と語った。イ・インチョルさん(75)は「テレビで北の女子サッカーチームが訪韓することを知り、このように出てきた」とし「南北和解ムードのためにも今後スポーツ交流が活発になるべき」と話した。
ネコヒャンは平壌(ピョンヤン)を本拠地として2012年に創設されたサッカーチーム。今週、水原で開催されるアジアサッカー連盟(AFC)女子チャンピオンズリーグ(AWCL)に出場するため、この日韓国入りした。南北の女子サッカークラブチーム間の試合が韓国国内で開催されるのは今回が初めてだ。北朝鮮の女子サッカーチームの訪韓は2014年の仁川アジア大会が最後だった。北朝鮮のスポーツ選手が韓国で開催される大会に出場するのは、2018年12月に仁川で開かれた国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアー「グランドファイナル」に5人の選手団の訪韓して以来およそ7年5カ月ぶり。
専門家の間では、南北関係を「敵対的な二つの国家」と規定した北朝鮮が予想に反して韓国で開催される試合に参加することについて、平和的なイベントの演出は行わず試合だけを消化することで「敵対的な二つの国家論」を視覚的に浮き彫りにする意図があるのではとの分析も出ている。
ネコヒャンは今月1日にAFC側に今回の試合への出場を通知し、韓国統一部は関係機関と協議した上で、今月14日にネコヒャン選手団39人(選手27人、スタッフ12人)に対して今月17~24日間の訪韓を承認した。ただ、訪韓承認を受けた39人のうち、この日姿を現したのは35人だった。統一部の関係者は「予備選手4人を除いた35人が入国したことを確認した」と説明した。
これに先立ちネコヒャンの選手団は高麗航空を利用して今月12日に北京首都国際空港に到着した。当時、選手団が水色と紺のトレーニングウェアを着用し、スーツケースを引いて移動する姿が確認された。今月13日から16日まで北京郊外で調整した後、この日韓国入りしたネコヒャンは、20日に水原総合運動場で韓国の水原FCウィメンとAWCL準決勝を行う。この試合で勝利したチームは、もう一つの準決勝、日本の三菱重工浦和レッズレディースとオーストラリアのメルボルン・シティーFCの勝者と23日に同じ場所で決勝戦を行う。
2026/05/18 10:16
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