韓国銀行総裁「強い韓国経済、通貨政策で動ける幅広がる」…利上げ改めて示唆

投稿者: | 2026年6月1日

韓国銀行の申鉉松(シン・ヒョンソン)総裁が、韓国経済状況をめぐり「インフレ(持続的な物価上昇)と関連して通貨政策を調整する上で障害は少ないとみられる」と診断した。基準金利引き上げ環境がそろったという意味だ。

申総裁は1日に韓国銀行で開かれた「2026年BOK国際カンファレンス」で欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル理事と対談しこのように明らかにした。申総裁とシュナーベル氏は対談で、米国とイランの戦争後の各国中央銀行の対応方向を議論した。

 申総裁は「韓国もユーロ地域と同様にエネルギー輸入依存度が高く、エネルギー価格に敏感だ」としながらも、「経済成長関連の様相は韓国とユーロ地域は異なって現れている」と指摘した。その上で、韓国の1-3月期実質国内総生産(GDP)増加率が前年比3.6%を記録し、実質国内総所得(GDI)が半導体価格上昇の影響で前年比12.3%増えた点に言及した。

申総裁は「経済が強い時は考慮すべきジレンマが少なくなる。住宅価格、家計負債、為替相場などすべての指標が同じ方向を示している」と話した。先月28日の記者懇談会に続き基準金利引き上げの可能性を再度示唆したものだ。申総裁はまた「韓国は広く動ける幅を持って通貨政策を運用できる。友好的環境を最大限活用しなければならない」と話した。

シュナーベル氏も戦争によりインフレ圧力が高まる点に共感した。シュナーベル氏は「今回の衝撃は全世界的に現れている。中国でさえも生産者物価上昇が非常に強く現れている」と分析した。その上で「ユーロ地域ではこの数年間サービスインフレが強く現れたが、今回の局面では(中国産製品輸入減少などで)商品部門の物価上昇圧力が強く現れるだろう」と予想した。また、「こうした様相がコア物価にどんな影響を及ぼすかは見守る必要がある」と付け加えた。

今回のカンファレンスは「中央銀行、そして貨幣の未来」を主題に2日まで2日間開かれる。民間部門でステーブルコインが決済手段として流通するなど貨幣・通貨システムが急激な変化を経る中で中央銀行の役割について議論する場だ。シュナーベル氏はこの日の基調演説で「ステーブルコインは金融安定性リスクを高めさせ通貨政策波及効果に影響を及ぼすだけでなく、国際通貨秩序にも影響を及ぼしかねない」と警告した。また、「現在ドル建てステーブルコインの割合が高いだけにドルの支配力が固定化され、新興国ではドル建て資産保有が増え通貨主権が脅かされかねない」とも指摘した。

シュナーベル氏は「中央銀行が受動的観察者にとどまることはできない。ステーブルコインの予備資産構成を評価し償還安全装置を用意するなど適切な規制が必要だ」と話した。また、「中央銀行は技術的革新に抵抗するより、革新が安定性と通貨統制力・信頼を保存する枠組みの中で発展するようにしなければならない。中央銀行発行のデジタル通貨(CBDC)が核心的な役割を担わなければならない」と説明した。申総裁も開会辞で「通貨使用者が何か支給する時に私が再び何か返してもらえるだろうという信頼が通貨制度の根幹」と強調した。

今回のカンファレンスにはシュナーベル氏のほか、米ミネアポリス連邦準備銀行のニール・カシュカリ総裁、日本銀行の小枝淳子審議委員、国際通貨基金(IMF)のトビアス・エイドリアン通貨・資本市場局長らが参加して論文発表と討論セッションに参加した。学界からもニューヨーク大学のトーマス・サージェント教授、マサチューセッツ工科大学(MIT)のロバート・タウンゼント教授、プリンストン大学のマーカス・ブルネルマイヤー教授ら海外の碩学が参加した。

2026/06/01 17:43
https://japanese.joins.com/JArticle/349901

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