「第7鉱区の油田開発」、協定終了まであと2年…韓中日の熾烈な「神経戦」

投稿者: | 2026年6月10日

 「韓国では、洋上の石油採掘船の乗組員が謎の巨大生物と死闘を繰り広げるという、『第七鉱区』という映画が2011年にそこそこヒットしたようで、日本に比べてかなり認知度が高いんです」

 昨年3月、日本の衆議院外務委員会。鈴木庸介議員は、半世紀前に韓日政府が共に「産油国の夢」を抱き、共同石油開発に乗り出した「第7鉱区」の話を持ち出した。鈴木議員は「今年の6月から、(第7鉱区をめぐる韓日共同開発)協定を日本側から破棄することはできるが、韓国では協定を延長したいという前のめりな雰囲気が結構国内に広がっているように感じる」とし、「第七鉱区の開発については、特に韓国の方では今後の共同開発への期待値が高まっているというような状況がある」と述べた。これに対し、日本政府関係者は「昨年、日韓大陸棚南部共同開発協定の実施に関する事項等について協議が行われ、引き続き双方で緊密に意思疎通を行っていくことで一致した」としつつも、「それ以上のやり取りについては、外交上のやり取りであり、この場では差し控えたい」として、慎重な態度を示した。

 済州(チェジュ)から南へ200キロメートル離れた海底の「大陸棚第7鉱区」には、韓日が共同開発可能な石油埋蔵推定地が眠っている。その規模は韓国本土の面積の約80%(8万2千平方キロメートル)に達する。韓国では2004年、米シンクタンクのウッドロー・ウィルソン・センターによる第7鉱区関連報告書などを根拠に、潜在的な埋蔵価値が9千兆ウォン(約940兆円)に達するとして、期待が示されてきた。今月22日にはこの海域をめぐり両国が1970年代に締結した共同開発協定の終了まで、あと2年を迎える。同協定は、満了の3年前からいずれかが終了の意思を通知すれば、2028年に効力が終了するよう定められている。すでに昨年6月22日から、両国のいずれかが「2028年以降、協定を延長しない」と事前通知できる状態にある。

 かつて「朝鮮半島の産油国という夢」を象徴していた「第7鉱区」をめぐり、複雑になった地政学的環境の中で、日本はもちろん中国までもが一部管轄権を主張するなど、潜在的な紛争水域化する可能性が高まっている。

 第7鉱区の始まりは、1968年の国連(UN)アジア極東経済委員会の「東シナ海および黄海の地質構造と水理地質学的特性」に関する技術文書、いわゆる「エメリー報告書」だった。ケネス・エメリー委員会特別顧問が主導した報告書は、「台湾から日本の沖縄に至る東シナ海が、世界で最も有望な石油埋蔵地域の一つとなり得る」との見解を示した。

 これを受け、何よりも、まだ「所有権」が定まっていなかったこの海底地域の管轄権確保が急務だった。韓国は、自国の領土とつながる大陸棚を海底領土として扱うという国際司法裁判所(ICJ)の「自然延長論」を前面に押し出した。これを根拠に1970年に「海底鉱物資源開発法」を制定し、済州島の西・南側の大陸棚を7つの海底鉱区に分割した後、主要な石油埋蔵推定地を「第7鉱区」に設定した。一方、日本は大陸棚の境界を両国の海岸線から等距離に線を引いて定める「中間線原則」を主張した。

 しかし、日本は情勢が不利に傾くと、領有権問題をひとまず棚上げし、1974年に第7鉱区の大部分と近隣海域を韓日共同開発区域(JDZ:Joint Development Zone)とする協定を締結した。当時の韓国国会の批准同意案には、「韓日両国の主権権益が重複すると主張される区域を分割して共同開発し、生産物と費用は両国の採鉱権者が半分ずつ分担する」と説明されている。こうして韓日大陸棚共同開発協定(日本国と大韓民国との間の両国に隣接する大陸棚の南部の共同開発に関する協定)が1978年6月22日に発効した。その後、韓国では1980年に歌手チョン・ナニが「この世の小さな夢が/君を探している/第7鉱区の黒い真珠」という歌詞が含まれた歌「第7鉱区」を発表するなど、国民的な関心が高まった。

 1980年代に韓日初の共同探査・試掘が行われたが、その後、目立った成果はなかった。さらに、油田の可能性が消えたわけではないにもかかわらず、日本の態度が目に見えて消極的に変わった。韓国政府単独では、事実上できることがなかった。当初の協定にある「両締約国は、いずれか一方の締約国の要請があったときは、この協定の実施について協議を行う」(第29条)という条項が足かせとなった。協定締結後、国際海洋法の基準が「自然延長説」から「200海里の排他的経済水域(EEZ)中心」へと変わり始めたことが影響したものとみられる。実際、日本政府はEEZの基準を新たに適用すれば、「第7鉱区」の約90%が自国に含まれるとみている。ここ30年余り、日本が自国の新規探査権者の指定などを事実上中断したことで、韓日共同開発事業も事実上停滞している。2024年に日韓共同委員会の第6回会議が1985年以来39年ぶりに開かれたが、これといった成果はなかった。

 問題は、今月22日に共同開発協定の終了まであと2年を迎えることだ。今回の協定が終了すれば、第7鉱区をめぐり、韓日だけでなく中国まで加わり、海底資源開発行為が乱立する恐れがある。世界的な技術と資本を備えた日本が韓国を差し置いて独自探査に乗り出す可能性もある。また、中国は自国の大陸棚が韓日共同開発区域に含まれているとして、韓日協定そのものが無効だと主張している。実際、中国はすでに第7鉱区に隣接する自国領内の東シナ海海域でガス田の開発・生産を行っている。韓日協定が終了すれば、中国と日本による無分別な開発行為が乱立する可能性さえある。

 日本が「協定終了通知」を行わず、共同開発の状況を継続する余地も残されている。石油埋蔵の可能性だけで直ちに大規模な開発に乗り出せるわけでもないのに、性急な決定で東シナ海の資源開発問題において中国の「現状変更の試み」に口実を与える恐れがあるためだ。実際、昨年の日本衆議院外務委員会では、「中国側が、国連大陸棚限界委員会、CLCSに、沖縄海溝まで自分の管轄権を主張する案を既に提出していると聞いている」とし、「この共同開発が仮に終了したとすると、中国はより強力に管轄権を主張してくる、管轄権を主張してくるだけではなく、何らかの行動に出てきてしまうのではないかなというリスクについても感じている」という懸念が示された。当時、日本政府側は「(第7鉱区を含む東シナ海の資源開発について)まだ言える段階にない」としつつも、「韓国側としっかりと意思疎通をして、円満に乗り越えなければいけない課題だ」と答えた。

 韓国としては、共同開発協定だけでなく、海洋安全保障をめぐる戦略的問題まで考え、慎重なアプローチが必要だと指摘されている。国会立法調査処の報告書「韓日大陸棚共同開発体制終了への備え」は、「まだ韓国が今後の協定の処理や東シナ海の将来を決定する主導的な立場に立つ余地がある」とし、日本が主張する大陸棚の「距離基準優位論」への継続的な反対姿勢の堅持や、韓国単独での探査・開発など、あらゆる可能性を視野に入れた備えが必要だという見解を示した。

2026/06/09 09:11
https://japan.hani.co.kr/arti/international/56401.html

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