「60代でも元気に完走」 東京タワー階段競争に行ってみた

投稿者: | 2026年6月27日

 6月14日午前7時、東京都港区にある東京タワー。日本の戦後復興と繁栄の象徴である赤い鉄骨の構造物の下に、日曜日の早朝から1000人以上の人々がスポーツウエア姿で集まった。

 軽いストレッチで体をほぐすと、地上から高さ150メートルのメインデッキ(展望台)まで続く鉄製の屋外階段の前に長い列ができた。ほどなくして、7秒間隔で力強いホイッスルが鳴り響き、参加者たちは息を弾ませながら手すりをつかんで階段を駆け上がり始めた。

 東京タワーの名物である590段の階段を駆け上がる「第20回東京バーティカルラン(垂直マラソン、旧:東京タワー階段競走)」のスタートだ。この大会は、生涯スポーツが広く根付いている日本の代表的な「都市型スポーツ」で、その中でも東京タワーの大会は2014年から年2回定期的に開催されていて認知度も高い。

 その人気を証明するかのように、会場には小学生から白髪の80代高齢者まで約500人の参加者が集まった。参加者の応援に駆け付けた家族や知人も加わり、東京タワー周辺はフェスティバル会場のようににぎわった。名門・早稲田大学のチームウエアを着た学生グループや、有名な漫画『ドラゴンボール』の亀仙人に扮(ふん)して周囲の視線をくぎ付けにしている参加者など、ユニークな光景も見られた。

 バーティカルランの最大の特徴は、平地を走るのではなく、重力に逆らって垂直に上らなければならないことだ。42.195キロを走る一般的なフルマラソンと比べると、完走までの時間はあっという間だ。東京タワーのコース(一般的なビルの50階相当)の場合、エリート選手は2分台、一般の参加者は10分前後でゴールする。階段という狭いスペースで行われることから、主催者側は事故を防ぐために、参加者には通常のレースでの記録などを事前に提出してもらい、できる限り追い越しが起きないよう綿密に計算してスタート順を決める。

 東京タワーの大会は、エリートと一般参加者の区分がない上に、室内の非常階段を上る他のバーティカルランとは異なり屋外で行われる。そのため、鉄骨の間を吹き抜ける風を浴びながら東京都心の風景を楽しむことができ、より一層人気がある。完走タイムに関係なく、入賞しなかった人も応援に来た人も全員が景品の抽選に参加できるなど、会場には競争の緊張感よりもその場を楽しもうという雰囲気が漂っていた。

 40代男子の部で2分47秒という記録で1位に輝いたフジタさんは、体力管理について尋ねると「60代の先輩方が恐ろしいほどの勢いで駆け上がっていく姿を見て、『自分はまだまだだな』と思った」と笑顔で語った。実際にこの日、男性参加者412人のうち60代以上の割合は10%(39人)に達し、60代部門の優勝者は3分49秒で全体の77位だった。

 海外から「遠征」にやってきた参加者も注目を集めた。この大会に参加するために韓国からやって来たソ・ジュフンさん(33)は「写真でしか見たことのなかった建物を実際に階段で上ったら、まるで高い山を征服したような、味わったことのない『ランナーズハイ』を経験している」と話した。4分13秒(全体144位)で完走したソさんは「韓国のロッテワールド・タワーや63ビルディングでも大会をやっているが、東京タワーのコースは負担が少ない上、目の前に素晴らしい展望が広がっているので、参加のハードルがずっと低いように感じる」と話した。

 東京タワーのように参加のハードルが低い大会もあるが、バーティカルランは本来、競技連盟も公式記録もある厳然たる「エリートスポーツ」だ。オーストリアのウィーンに本部を置く「世界タワーランニング協会(TWA)」が毎年、世界の摩天楼約40カ所でワールドツアー大会を開催している。先月の時点で国別ランキング1位の日本には、飲食関連企業「小野寺グループ」など専属アスリートを支援する企業も存在する。この日の大会には世界チャンピオンのソ・ワイチン(30)=マレーシア=も出場し、男子総合優勝(2分21秒)を果たした。

東京=キム・ドンヒョン特派員

2026/06/27 10:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/06/24/2026062480056.html

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