安全保障地形変化で情報機関強化に乗り出した独日…スパイ育てる枢軸国

投稿者: | 2026年6月28日

安全保障地形が急変する中でドイツと日本が情報機関の能力強化に本格的に乗り出している。第2次世界大戦の戦犯国という歴史的負担の中で再武装に慎重な態度を見せた両国がロシアや中国など隣接国の軍事的脅威と、同盟である米国の安全保障公約弱化の可能性に対応し「情報自強」にスピードを出しているという分析が出ている。

フィナンシャル・タイムズは22日、「ドイツ政府が米国情報機関に対する依存度を減らすため、連邦情報局(BND)に課された長期にわたる規制の鎖を解く大々的な改革を推進している」と報道した。ナチス政権と東ドイツ時代に大衆監視体制を経験したドイツは長く情報機関を強力な外部監視体系の下に置き活動を制限してきた。このためBNDは英海外情報局(MI6)や米中央情報局(CIA)などに比べ過度に消極的という批判を受けてきた。実際に2022年のロシアのウクライナ侵攻では情勢を誤認し、BNDトップが戦争勃発時点でウクライナに滞在中だった。その後に脱出しているが、情報能力強化の必要性が浮上した。

 ドイツ政府はすでに今年のBNDの予算を約25%増額し、15億1000万ユーロ(約2783億円)を策定した。続けて今年秋までにBNDの権限と役割を大幅に拡大する改革法案を連邦議会に提出する計画だ。法案草案によると、信号情報収集と人工知能(AI)基盤の情報分析に対する規制を大幅に緩和する予定だ。さらに敵対国に対するBNDの対応権限を拡大する案も検討されている。一部では、より積極的な逆ハッキング権限まで付与すべきとの主張も提起される。

日本もやはり日本版CIAと呼ばれる国家情報局の設置を進め安全保障体制転換にスピードを出している。先月27日に国家情報局とこれを総括する国家情報会議の新設法案が参議院本会議を通過した。国家情報会議は首相を議長とし、国家公安委員長、官房長官、法務相ら関係閣僚9人で構成され安全保障関連の基本方針を策定する役割を担う。国家情報局は国家情報会議傘下事務局で各省庁と機関に分散している情報を収集・分析するコントロールタワーの役割を担うことになる。

現在日本は外務省、公安調査庁、警察庁内外事・公安部門、防衛省情報本部などがそれぞれ情報を収集しているが、国家情報局ができればこれを1カ所に集めて分析する体系が構築される見通しだ。情報収集と分析機能の一元化を通じて国レベルの情報能力と戦略策定能力を引き上げる構想だ。

日本が情報指令塔の新設議論を本格化したのは、AIをはじめとする先端技術関連の国際競争が激しくなった上に、選挙などに外国勢力が交流サイト(SNS)を通じてフェイクニュースを流布して介入する行為が深刻な国益侵害と指摘されたためだ。高市早苗首相は法案通過前日、「重大な危機を未然に防ぐためには、政策部門の的確な意思決定を情報部門がしっかりと支えていくことができる体制を整えることは極めて重要」と話した。高市内閣はこれにとどまらず、公共・企業の核心機密が海外に違法流出することを防ぐ「スパイ防止法」の制定と、海外情報収集を専門担当する「対外情報庁」の創設も推進する予定だ。

ドイツと日本は第2次世界大戦を引き起こした戦犯国で、戦後長期にわたり軍事力増強と関係機関の役割拡大に慎重な姿勢を維持してきた。軍備拡大の動きは周辺国と国際社会の警戒心を刺激し、両国に少なくない外交的負担として作用してきた。それでも両国が同時に安全保障体制のかんぬきを開けた背景には、ロシアと中国など隣接国が加える安保脅威があるとの分析が出ている。

ロシアのウクライナ侵攻は欧州諸国に実存的安全保障脅威として近づいた。各国は防衛費を増やして軍事力増強に向かう一方、安全保障・情報機能強化にも力を注いだ。フィナンシャル・タイムズは「ドイツ政府はウクライナ戦争後に連邦軍再武装にスピードを出している。これに伴いBNDもやはり組織を拡大し、事実上の戦時態勢に匹敵する能力を備えなければならないと判断したとみられる」と分析した。

日本もまた、台湾問題をめぐり中国との地政学的対立が深まり安全保障体制変化にスピードを出すほかはない状況だ。昨年11月7日の高市首相の「台湾有事の際の介入」発言後に日本と中国の関係は急速に冷え込み、両国間の軍事的緊張度も一層高まった状態だ。

米国の安全保障基調変化もやはり導火線になった。同盟国に防衛費増額を圧迫し自国優先主義と孤立主義性向を掲げる第2次トランプ政権の登場で欧州とアジアの主要同盟国は安全保障自立の必要性を痛感することになった。実際に2025年3月にトランプ政権がウクライナとの情報共有を一時中断した時に欧州の情報当局は大きな衝撃を受け、これはドイツ政府がBND改革法案を推進するのにも影響を及ぼしたと評価される。

2026/06/28 11:02
https://japanese.joins.com/JArticle/351199

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