日本が米国と欧州にレールガン研究陣を派遣している。いくつかの問題のため開発を放棄した米海軍と現在プロジェクトを進めているドイツ・フランスとの協力を通じて、2023年に公開した試作品の性能を向上させる狙いがある。
日本、多国籍レールガン開発プロジェクト牽引
日本が艦艇で運用するレールガン開発に取り組む中で、レールガン開発経験がある米海軍、そして関連プロジェクトを進行中のフランス・ドイツに人材を派遣し、国際協力を進めている。5月21日、防衛装備庁はレールガン開発の進展のため米海軍に人材を派遣したと明らかにした。米国の専門知識を活用したレールガンの実効と促進を目標に2023年11月から米海軍研究機関に研究官を派遣したという。5月30日にはフランス・ドイツとレールガン技術協力のための協約を締結した。防衛装備庁は協約の署名の主体はフランス国防省、ドイツ国防省、そして仏独サン=ルイ研究所(ISL)と明らかにした。
米海軍はレールガンプロジェクトを中断したが、関連研究成果を保有している。ドイツ・フランスは現在、レールガンプロジェクトを進めている。欧州では2023年7月にフランス国防調達庁が海軍艦艇用レールガンプロジェクトを公開し、2023年9月に欧州防衛庁(EDA)が未来の砲兵を補完するためのPILUMプロジェクトを公開するなど開発に取り組んでいる。
日本のレールガン開発は2016会計年度から防衛省傘下の防衛装備庁(ATLA)が担当している。2023年5月に防衛装備庁は直径40ミリ、重さ320グラムの鋼鉄発射体を発射し、マッハ6.5まで加速できるレールガンの試作品を公開した。当時、防衛装備庁はレールガンの出力を現在の5MJから20MJに向上させる計画だと明らかにした。2023年10月、海上自衛隊の艦船で中口径レールガンの海上試験に成功したと発表したが、試験日と使用船舶など細部事項は公開しなかった。
日本防衛省がレールガンをどのプラットホームに配備するのかは伝えられていないが、海上自衛隊の護衛艦の戦力発展能力を勘案すると一部の護衛艦に配備する可能性が高い。しかし海上でレールガンを運用するには海水による腐食、持続的な衝撃、寒さなどの海洋環境で起こりうる要素を考慮する必要がある。レールガンは極超音速巡航ミサイルなどを含む多様な海上および空中の脅威への対応に使用できる。
イラン、フーシ派への対艦弾道ミサイル供給認める
5月29日(現地時間)、イスラム革命防衛隊と密接な政府系メディアのタスニムは、イランの対艦弾道ミサイル開発史を振り返りながら、イランがイエメンのフーシ派にこのミサイルを支援したという内容を報じた。タスニム通信によると、イランの対艦弾道ミサイル開発は1980代末に中国から導入した後、独自で製作したトンダル-69短距離弾道ミサイルを対艦弾道ミサイルに変えようと2010年代初期に当時イスラム革命防衛隊のハッサン・テヘラニ・モガダム准将が開発したQadr弾道ミサイルの開発プロジェクトから始まった。
イラン革命防衛隊はトンダル-69弾道ミサイルに標的を固定し、映像を司令部に随時伝送できる光学探索装置を追加した形態で開発した。広い範囲で試験が進行され、ウルミア湖で行われた最終試験で目標を照準して破壊するのに成功した。この成功を基盤にQadrがイラン最初の対艦弾道ミサイルとなり、ペルシアンガルフとホズムズという弾道ミサイル開発につながった。
フーシ派はイランが供給したQadr対艦弾道ミサイルの光学探索装置をソ連製SA-2地対空ミサイルから地対地ミサイルに改造したQaher-2とQaher-2Mに装着して対艦ミサイルに改良し、これをMuhitと名付けた。タスニム通信はこれがイランが域内抵抗戦線を支援するのに成功裏に行動したことを表し、抵抗勢力に現代技術を提供することで力を与えたと主張した。
タスニム通信の報道は、イランがフーシ派にミサイル技術を移転したことを初めて認めたものだ。分析家はイランが仮面を脱ぎ捨てたと評価した。戦略国際問題研究所(IISS)のファビアン・ヒンズ研究員は米国防メディアのインタビューで、対艦ミサイル技術がイランから移転されたという事実を初めて認め、ドローンとミサイルのフーシ派移転を一般的な用語で発表したと述べた。民主国家防衛財団(FDD)のベナム・ベン・タレブルー研究員はイランが代理人の後ろに隠れるより、その政策に対する努力を認められる側に動いていると評価した。
近東南アジア安全保障研究センターのデビッド・デ・ロチス副教授はイランがこれを認めたのは、世界にイランの力を認識させ、イランの代理人にイランが実際に足を踏み入れている事実を知らせようという熱望が反映されていると強調した。
2024/06/10 14:27
https://japanese.joins.com/JArticle/319677