李在明(イ・ジェミョン)政権は当初、国の財政の積極的な役割は強調しながらも、産業分野では企業が先に立ち政府が一歩後退する側にウエイトをのせた。李大統領は昨年6月の就任辞で「企業家が自由に創業し成長して世界市場で競争できるよう強固に後押しする」と話した。代わりに労働者ら弱者の権利保障や不公正慣行の根絶に政府能力を集中した。
だが昨年後半から重心が移動した。昨年10月に李大統領と会ったオープンAIのサム・アルトマン代表がした「全世界が韓国なしでAIを発展させることはできない。特異点はメモリーチップにかかっている」という言葉が青瓦台内外で広まったという。青瓦台高位関係者は「AI発展のボトルネック地点は結局韓国企業が生産するメモリーであり、企業も大規模投資の必要性を感じた。それなら国が半導体生産拡大に必要な用水・電気・立地問題を責任を持って解決しなければならないという結論に至った」と説明した。800兆ウォン規模の湖南(ホナム)半導体クラスターもこうした基調から導出されたという。
「大きな政府論」が再照明を受けているのは技術覇権競争の影響もある。一部では最近米国の「CHIPS法」、中国の「AI+戦略」、日本の共同出資会社ラピダス育成などに対応するためにも国主導の政策が必要だと指摘する。延世(ヨンセ)大学の金正湜(キム・ジョンシク)名誉教授は「いまは産業構造自体が完全に変わろうとする状況で政府の産業政策が必要な状況」と話した。韓聖淑(ハン・ソンスク)首相は5日の高位政府与党協議会で「過去に高速道路、超高速通信網が韓国経済の飛躍的発展を導いたように、3大メガプロジェクトをスピーディに実行すれば韓国の新しい成長時代を開くことができるだろう」と話した。
ただ現在の状況を1970年代の国家主導開発と同一視できるかという指摘も出る。世界的企業の影響力が強大になる状況で政府が出て産業を再編するのは時代錯誤的という反論だ。「3大メガプロジェクト」の投資財源4755兆ウォンもやはりサムスン電子とSKグループが負担するだけに、政府は主導権より間接支援に力を注ぐべきという苦言だ。中央大学のイ・ジョンヒ教授は「企業の立場では困難が生じれば結局投資ができなくなる。政府が単純に用地を提供する線にとどまらず、規制を解消して制度を変え企業の負担を減らしてこそ成功するだろう」と話した。高麗(コリョ)大学のカン・ソンジン教授は「光州(クァンジュ)軍空港を1年以内に移転できるかという問題にも答えられなければ約束は履行できないだろう」とした。
2026/07/06 09:47
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