SKグループ会長「メモリ不足による『大混乱』…来年、AI半導体需要は倍増」

投稿者: | 2026年7月20日

 半導体のピークアウト(ピークの後の鈍化)への懸念が続く中、大韓商工会議所のチェ・テウォン会長(SKグループ会長)は「半導体の需要が幾何級数的に増加している」と述べ、投資拡大の意志を強調した。メモリ供給不足事態については「阿鼻叫喚」(凄惨な状態)という言葉まで用い、湖南(全羅道地域)はもちろん、米国にも半導体投資を拡大する可能性を示唆した。

 チェ会長は15日、済州西帰浦市(ソグィポ市)の済州新羅ホテルで開かれた「大韓商工会議所済州フォーラム」の記者懇談会で 「来年、人工知能(AI)用メモリを今年より少なくとも60~100%ほど多く使用したいという(顧客企業からの)要請がある」とし、「AI分野で使用される半導体が半導体需要全体のほぼ半分以上を占めているため、結局のところ、全体の需要は少なくとも50~60%増加すると見込まれる」と述べた。

 チェ会長は「しかし、どの(半導体)企業も来年、供給量を増やすのが難しい状況だ」とし、「今年に比べて来年は需給ギャップがさらに広がることは避けられず、私も多大なロビー活動や圧力を受けている」と語った。さらに「現在のメモリ価格は異常だ。下がるべきだ」とし、「すでに天井知らずに高騰しているのに、さらに値上げしてチップインフレ(半導体チップ+インフレ)が深刻化すれば、間違いなく打撃を受ける」とも話した。1986年に日本の半導体産業の没落の原因となった「米日半導体協定」に言及し、米中政府による供給拡大の圧力など、地政学的な対立に発展する恐れがあるとして懸念を示した。

 チェ会長は「世界中で最も条件が良く、迅速かつ大規模に建設できる場所を優先的に選び、(工場を)早急に建設することが、韓国半導体産業の生命線になるだろう」とし、「利益率が低下しても供給を増やして市場を保護し、共に育てていくことで、韓国の半導体産業も維持・発展し続けることができる」と強調した。適切な時期にメモリの供給を増やせなければ、国内企業が市場シェアを失い、中国の長鑫存儲技術(CXMT)のような後発企業に市場を明け渡す恐れがあるとして、懸念を表明したのだ。

 その上で、「現在、半導体工場を建設できるすべての場所に建設しようとしている」とし、「できれば、米国にも建設すべきだと考えている」と述べた。インフラはもちろん、通商圧力などを考え、米国への半導体投資拡大も検討する意向を示した。チェ会長は湖南の半導体クラスターについて、「現時点では、韓国国内で(湖南ほど)インフラ条件を完全に満たす他の場所が見つかっていない」と述べ、投資の意志を明確にした。

 チェ会長はまた、政府による半導体、AIデータセンター、フィジカルAIなどの「3大メガプロジェクト」へのインフラ投資について、「電化社会への第一歩」だとしたうえで、「膨大な電力が必要だが、現状では電力が不足している状況だ」と指摘した。政府による発電・送電インフラの拡大の必要性を強調し、メモリ半導体に続くAI発展における主なボトルネック要因として、エネルギーや電力設備、関連素材などを挙げた。

 チェ会長は、SKハイニックスの成果給をめぐる議論については、「ステークホルダー(労働者・株主・協力会社・地域社会など企業の利害関係者)の幸せを損ないながら、自分(従業員)だけが幸せになってはならない」とし、「持続可能な幸せのためには、私たちがそうした問題を取り上げ、変えていかなければならない」と述べた。ただし、「現在の認識が本当にそうなのかは時間が必要だろう」としたうえで、「ハイニックスの労使と構成員全員が知恵を出し合って、この問題を自分たちなりに解決していくのではないか」とし、具体的な内容については言及を控えた。

 半導体企業の利益配分をめぐる議論についても、「利害関係者を幸せにする方向なのかどうかよく分からない」と述べ、関連する議論が十分に熟していない点を指摘した。チェ会長は経済団体のトップとして、「半導体を除けば、国家の増大する予算と費用を賄える収益源が一つもない」とし、「我々の制度を成長に合わせて変えなければ、大韓民国が健全に成長し、関連する問題を解決することはできない」と述べた。

2026/07/19 20:15
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/56740.html

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