トランプ政権2期目の初代駐韓米国大使ミシェル・スティール氏(71、韓国名:パク・ウンジュ)が30日、韓国入りし、「トランプ大統領のビジョンを実現し、米韓同盟をこれまで以上に強めていく」と述べた。
フィリップ・ゴールドバーグ前大使が昨年1月に離任してから約1年6カ月ぶりとなるこの日、駐韓米国大使の空白が埋まることになった。
スティール大使の赴任後の最初のスケジュールは短い声明の発表だった。黒のワンピース姿のスティール大使は声明文を手に持って同日午後、仁川国際空港のプレスルームに姿を現した。スティール大使は取材陣に笑顔で「アンニョンハセヨ(こんにちは)」と韓国語であいさつした。続いて横長の細いスクエアフレームのめがねをかけて朗読した声明文の第一声も韓国語だった。スティール大使は「私はソウルで生まれましたが、米国を代表してこの場に立っています。この場にまた立つことができて万感が胸に迫ります」と話し始めた。
本論に入ると、スティール大使は英語で「今日の米韓同盟は世界で最も強力な同盟の一つ」とし「(同盟は)自由を守るために肩を並べて戦った人たち血によって守られてきた」と述べた。続いて昨年10月に慶州(キョンジュ)で開催された韓米首脳会談を両首脳が同盟の新たな章を開いた契機と評価し、「強固な同盟が域内の平和と安全保障のための核心軸として維持されるよう、韓国と協力していくことを期待する」と明らかにした。
続いて「 同盟に対するトランプ大統領のビジョンを実現していく。これまで以上に強力かつ安全で、繁栄するものになるだろう」と強調した。そして最後に「またこの地に立つことができ、深く感謝している」と韓国語で力を込めて語った。
スティール大使は1955年、ソウルで失郷民(北朝鮮が故郷の人々)の父母の娘として生まれ、日本で育った後、1975年に米国に移住した。カリフォルニア州の租税公平局委員やオレンジカウンティの行政責任者を経て、2020年に共和党の不毛の地とされるカリフォルニアで連邦下院議員に当選し、再選まで果たした。ソン・キム元大使(2011~2014年)に続く2人目の韓国系駐韓米国大使であり、韓国系女性では初めてだ。
外交関係者らが注目しているのはスティール夫妻とトランプ陣営の接点だ。夫のショーン・スティール弁護士はカリフォルニア州共和党議長や共和党全国委員会(RNC)の委員を歴任し、2016年の大統領選からトランプ氏のカリフォルニア組織や政治資金集めに関与してきた核心的な人物に挙げられる。トランプ氏は2024年、スティール大使が下院3選に挑戦した際、「最も強力な女性下院議員」として支持した。
トランプ氏の側近フレッド・フライツ米国優先主義政策研究所(AFPI)副所長も中央日報に対し、スティール大使を「トランプ氏といつでも電話ができる大使」と評価した。外交界の内外でクーパン、対米投資、安全保障交渉など山積する懸案がある中、ホワイトハウスに韓国側の立場を直接伝えるパイプ役になるとの期待が出てくる理由だ。
ただ、スティール大使の対北朝鮮・対中国強硬路線など、その保守色に対する進歩(革新)陣営の反発は赴任初日から表れた。スティール大使が声明を朗読する間、入国ロビーの駐車場では進歩系団体が「極右扇動のミシェル・スティールは出ていけ」と書かれたカードを掲げて反対デモを行った。これに先立ち与党側は「スティーブン・ビーガン元国務副長官のような方が駐韓米国大使として来てくれればよい」(共に民主党の宋永吉議員、先月Facebook)、「反韓5賊」(祖国革新党の金峻亨院内代表、昨年の国会外交通商統一委員会)などと不快感を表してきた。
2026/07/31 11:42
https://japanese.joins.com/JArticle/352850