500円払えば並ばずにすぐ入れる…日本の人気店で「ファストパス」広がる

投稿者: | 2026年8月1日

 日本の祝日「海の日」だった今月20日午後4時。最高気温が40℃に迫る猛暑にもかかわらず、東京・吉祥寺の有名かき氷専門店「氷屋ぴぃす」の前には約10人が並んでいた。12席しかなく、予約を受け付けていない店だが、記者が列に並ばずに店内に入り、「『ファストパス(FastPass)』で予約した」と言うと、店員がすぐに席に案内してくれた。

 日本列島が連日うだるような暑さに悩まされている中、行列が普通だった人気店を中心に、いわゆる「ファストパス」制度を導入するケースが増えている。メニューの価格とは別に一定の金額を追加で支払えば、長時間待つことなくすぐに入場できるシステムだ。同日、記者がインターネットで事前決済したファストパスの料金は500円(約4500ウォン)だった。5000ウォンにもならない金額で、炎天下での行列を避けられる特別待遇を受けたのだ。店の関係者は「一日に多くて500人の客が訪れるが、約60組がファストパスを利用する」と語った。

 ファストパス制度は本来、ディズニーランドなどのテーマパークでアトラクションの待ち時間を節約したい人々をターゲットに始まった。しかし、このところの異常気象により猛暑が日常化し、暑さに弱いお年寄りや子どもなどを守るため、これを飲食業界に導入する動きが活発になっているのだ。ファストパス予約プラットフォーム「スイスイ(suisui)」には、今年の夏に25の飲食店が新たに入店した。

 日本のメディアは、ファストパスには猛暑対策にとどまらない複合的な効果があると分析する。その代表的な例が「外食における値上げ抑制」だ。物価上昇と円安に伴う原材料費の高騰で値上げに苦心していた飲食店が、メニューの価格を据え置く代わりにファストパスを通じて新たな付加収益を得ているというのだ。日テレNEWSは「列に並ぶ一般の客にも『価格の据え置き』という形で還元している」と報じた。人気店の行列により発生していた騒音やゴミ放置などの問題を解消できるという効果もある。

 ファストパスが普及した場合、さらなるインフレーションを招く恐れがあるという懸念も取り沙汰されているが、少なくとも日本国内ではこのような副作用が発生する可能性は低いと専門家らは見ている。ほとんどの店舗がファストパスの予約件数を制限している上、何よりも日本人たちは店の前に列を作って待つ行為自体を嫌がらないためだ。食文化専門家である作家の榎本尉孝氏は「日本は韓国ほどオンライン予約システムが全国的に構築されておらず、特有の『のんびり文化』があり、列に並んで待つことへの抵抗感が少ない」「外国人観光客の急増によって長くなった(飲食店の)待ち時間を、ファストパスが緩和してくれる効果もある」と語った。

 待ち時間が長い病院や銀行、官公庁などにもファストパス導入の議論が広がっている。実際に東京・新宿のある整形外科は最近、4400円(約4万ウォン)を払えば待たずに診療を受けられるシステムを始めた。

2026/08/01 09:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/07/30/2026073080111.html

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