韓国人10人のうち9人が中国を脅威と認識していることが明らかになった。対外認識をめぐり進歩と保守の間に大きな差がある中、中国に対する警戒心は陣営を問わず抱いていることが分かった。
中央日報と東アジア研究院(EAI)の共同調査で「中国が韓国に及ぼす脅威のレベル」を尋ねると、85.7%が「脅威」と答えた。「脅威でない」という回答は9.9%だった。与党「共に民主党」の支持層でも81.7%が中国を脅威と見なした。「国民の力」支持層は90.0%だった。同じ調査で米国に対する信頼度は進歩が33.6%、保守は62.5%と大きく分かれたのとは対照的だ。
2回の首脳外交が行われたが、対中認識はむしろ悪化した。中国の習近平国家主席は昨年10月、慶州(キョンジュ)アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議を契機に11年ぶりに訪韓し、2カ月後には李在明(イ・ジェミョン)大統領が北京と上海を国賓訪問した。2カ月間隔の相互国賓訪問は前例がなかった。
にもかかわらず、中国に「良い印象」を持っているという回答は昨年の25.6%から今年は16.9%に下がった。「良くない印象」は73.7%と、過去最高だった2021年(73.8%)以降で最も高かった。中国に対する「信頼」も24.8%から15.9%に低下した。同じ期間、韓日首脳が6回会い、日本に対する「良い印象」が54.3%と、2013年の最初の調査以降で最高値になったのとは正反対の流れだ。
首脳外交でも敏感な懸案が解決しない点が影響を及ぼしたとみられる。政府は1月、中国が西海(ソヘ、黄海)暫定措置水域(PMZ)内の管理施設を水域外に移した点を「意味のある進展」と評価したが、中国は企業の自律的決定だとして政府の措置ではないと一線を画した。養殖施設「深藍1号・2号」もそのまま残っている。「限韓令」も続いている。2月に香港で開催する予定だったK-POP合同公演「ドリームコンサート2026」は中国側の主幹事の通知で無期限延期になった。
韓半島(朝鮮半島)安保事案には中国の圧力があった。6月、ソウルで韓米核協議グループ(NCG)会議が開催されると、中国外務省の林剣報道官は「韓国が慎重に行動することを望む」と警告した。
脅威の理由としては「THAAD(高高度防衛ミサイル)報復のようにいつでも経済的圧力を加える可能性がある」(55.4%)が最も多かった。2017年に始まったTHAAD報復は9年間「限韓令」として残り、2021年の尿素水不足は中国が輸出手続きを減らすだけで国内物流が停止することを見せた。昨年4月、中国がレアアース(希土類)7種に対する輸出統制を導入し、半導体・電気自動車など主力産業のサプライチェーンにも不安感が強まった。中国は昨年、韓国の貿易全体の約20%(2727億ドル)を占めた最大貿易相手国だ。
「直接的な軍事的脅威」(37.9%)、「北朝鮮非核化に消極的」(32.8%)がその後に続いた。実際、韓国に軍事的脅威となる国として「中国」を選んだ回答は78.9%と、北朝鮮(88.4%)に次いで2番目に多かった。1年間に5.9%ポイント上がり、北朝鮮との差も9.5%ポイントに狭まった。6月に習近平主席が7年ぶりに平壌(ピョンヤン)を訪問し、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と首脳会談をしたが、中国側の発表から「朝鮮半島非核化」が抜けるなど朝中の密着が目立った点が影響を与えたと分析される。
とはいえ、中国と距離をおこうという世論が優勢なわけでもない。今後の対外政策方向で「米国・中国とさらに近づくべき」という回答は39.9%で最も多かった。「米国に近づくべき」は32.2%、「中国に近づくべき」は8.4%だった。中国を脅威と認識しながらも高い経済依存度を勘案して関係を管理するべきという現実論が共に作動している。
こうした均衡論は「進歩」(54.6%)と「民主党支持層」(54.1%)で特に強かった。李大統領が昨年8月、ワシントン戦略国際問題研究所(CSIS)の講演で「もう過去のような安米経中の態度を維持することはできない」と明らかにした基調とも同じだ。「保守層」(52.6%)と「国民の力支持層」(59.8%)では「米国に近づくべき」という回答が最も多かった。
実際、外交でも米国・中国間の綱渡りが続く。政府は先月12日、米国・日本・フィリピンなど14カ国が参加した南シナ海仲裁判定10周年共同声明には米国側の要請にもかかわらず参加せず、駐フィリピン大使館名義の別途の立場文を代わりに出した
4日後に中国が上海で29カ国と世界人工知能協力機構(WAICO)を発足させた当時は、中国の高官級出席要請にもかかわらず実務級だけを送った。
2026/08/10 13:37
https://japanese.joins.com/JArticle/353296