2020年ごろまでフランス政府は一部国債をマイナス金利で発行した。借金をしても事実上利子を受け取れた時期だった。しかし最近フランスの10年物国債利回りは年4%に迫った。低金利の時に増えた債務を高い金利で借り換えることになり利子費用が増えた。利子負担は財政赤字と国債発行増加につながっている。
米韓日欧など主要国の長期国債利回りが一斉にこの数十年で最高の水準に上昇し、「債券市場の発作」の懸念をもたらしている。中東発の物価上昇の懸念が急騰の引き金を引いたが、根底にはコロナ禍を経て増えた国の借金と大規模国債発行という構造的背景がある。
ロイターなどによると、19日午後3時基準で米30年物国債利回りは年5.273%を記録した。前日の取引時間中に5.327%まで上がり2007年以来の高水準を記録してから小幅に落ち着いたが、依然として歴史的高水準にとどまっている。18日に4.751%で過去最高値となった韓国の30年物国債利回りもこの日4.713%と高い水準を継続した。18日基準で日本の10年物国債利回りは2.945%で1996年以来の高水準となった。同日フランスの10年物国債利回りは2009年以来の高水準に上がった。国債市場不安に米財務省は19日に長期債を対象にした買い戻し枠を現在の20億ドルから40億ドルと2倍に増やす緊急措置を来月から実施すると発表した。買い戻しは金利上昇圧力を低くする効果がある。
景気不振で中国国債利回りだけ反対方向に動いた。19日の中国の10年物国債利回りは前日より0.01ポイント下がった年1.67%を記録した。13カ月ぶりの低水準だ。
世界の金利の基準の役割をする米国の長期金利は景気指標鈍化で米連邦準備制度理事会(FRB)の追加利上げ見通しが後退する状況でも上がった。米連邦政府債務は40兆ドルに迫り、外部投資家と外国政府が保有する「公共保有」国債規模も32兆ドルを超えた。
経済協力開発機構(OECD)は「世界負債報告書」で加盟国政府の国債残高が昨年過去最大の61兆ドルに増えたと警告した。すでに積み上がった借金が過去最大規模なのに、過去の負債を返すための国債と新たな財政赤字を埋めるための国債まで市場にあふれたためだ。こうした財政不安を懸念して国債を売ったり、より高い金利を要求して政府を圧迫する投資家を市場では「債券自警団」と呼ぶ。最近米国、フランス、英国などでこうした用語が再び登場している。
AIインフラ投資に向けた社債発行急増も市場に負担だ。政府と企業が同じ長期投資資金をめぐり競争する形だ。日本が海外債券投資を減らし資金を本国に振り向けるのにともなう負担も大きくなった。iM証券のパク・サンヒョン研究委員は「日本の国債利回りがさらに上がれば2022年に英国のトラス首相発の金利発作のような『第2のトラスショック』を誘発する可能性が大きくなっている」と診断した。
韓国も衝撃から自由でない。昨年の国の債務が1304兆5000億ウォンで1年間に129兆4000億ウォン増えた。今年に入り韓国の30年物利回り上昇幅は約1.46%で、米国の0.43%ポ、日本の0.67%を大きく上回る。カトリック大学経済学科の梁俊晳(ヤン・ジュンソク)教授は「先進国政府が財政赤字を減らすという具体的な計画を示さないだけに、国債利回り上昇圧力が続く可能性がある」と話した。
2026/08/20 07:09
https://japanese.joins.com/JArticle/353799