金与正氏が李大統領を批判も、韓国大統領府は「遺憾」表明せず…統一長官「北東アジアの地殻プレート動く」

投稿者: | 2026年8月22日

青瓦台(チョンワデ、韓国大統領府)は21日、北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)労働党部長が李在明(イ・ジェミョン)大統領を名指しして批判したことに対し「遺憾」という表現を使わず「不必要な誹謗をやめるべき」と述べた。

青瓦台はこの日、金与正氏の談話について「わが政府と大統領に対する誹謗的な言動は、相互の信頼を築いていくうえで役に立たない」とし「北側には不必要な誹謗をやめ、韓半島(朝鮮半島)の平和共存に向けて共に進んでいくよう促す」と表明した。

 金与正氏は前日の談話で、李大統領がフェイスブックを通じてトランプ米大統領の韓米合同軍事演習縮小指示について「敬意を表する」とコメントしたことを念頭に、「気恥ずかしい言葉でお世辞をいう」と非難した。李大統領の名前を挙げながら「裏と表で異なる二重的な言動」と批判し、韓国に対しては「最も楽しんでいた『戦争ごっこ』をやめなければならない哀れな立場に置かれた」と嘲笑した。

しかし青瓦台の声明には「遺憾」や「無礼」という表現はなかった。昨年8月、金与正氏が李大統領の名前を挙げて「歴史の流れを変える偉人ではない」と述べた際、青瓦台が「我々の誠意ある努力を歪曲して表現するのは遺憾」とコメントしたのと比較して対応の程度を抑えた形だ。金与正氏が2022年、当時の尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領を「愚かさの極み」と攻撃した際にも、当時の大統領室は「極めて遺憾」とし、2020年に当時の文在寅(ムン・ジェイン)大統領に対し「嫌悪感を禁じ得ない」と攻撃した際も、青瓦台は「極めて無礼な語調」として警告した。

青瓦台がこのように慎重に表現を選んだ背景には、朝米対話の再開に向かう最近の流れがある。トランプ大統領は15日(現地時間)、トゥルース・ソーシャルに2019年に板門店(パンムンジョム)で金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と会った際の写真を投稿しながら「われわれはとても仲がよい」と伝え、相次いで北朝鮮に融和的なメッセージを発信した。16日には米国防総省に韓米合同軍事演習の縮小を指示したと明らかにし、17日には金正恩委員長が自身の対話提案に「応じた」とも主張した。

これを受け、17日に始まり27日まで11日間の日程で行われる予定だった「乙支(ウルチ)フリーダムシールド(UFS)」は5日間で終了した。北朝鮮の攻撃に対する防御を想定した第1部の演習だけが実施され、反撃を想定した第2部は省略された。UFSと連携して実施される大隊級以上の韓米合同野外機動訓練も、当初予定されていた14件のうち7件だけが予定通り行われる。

韓国軍合同参謀本部の関係者はこの日、「合同野外機動訓練のうち7件は当初の計画通り28日まで実施する予定で、残りの訓練については韓米が協議して対応策を検討する」と述べた。すでに開始された大規模な韓米合同軍事演習の本訓練日程を短縮し、連携訓練まで調整したのは前例のないことだ。北朝鮮が前日、東海(トンヘ、日本名・日本海)上に短距離弾道ミサイルを10発余り発射したことについても、米インド太平洋軍は「米国や同盟国にとって差し迫った脅威ではない」と反応した。

韓国政府はこうした流れを朝米対話再開の機会と見ている。鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官はこの日、記者団に対し「統一部長官としてこの1年間、本当にもどかしかった」とし「まだ予断できないが、火種が動いているのではなく、北東アジアの地殻プレートが動いているように感じる」と述べた。

統一部の高官も「トランプ大統領の特有のトップダウン型外交スタイルは、従来の硬直した外交の枠組みを打ち破り、新たな対話の空間を切り開く躍動性を持つ」と評価した。ただ、北朝鮮が核保有国としての地位を前提に交渉テーブルに就く可能性があるとの見方について、この高官は「米国内で北の核保有を容認するのかという批判を受けるはず」としながらも「(北を)核保有国として認めるかどうかは本質的な問題ではないと考える」と述べた。続いて「容認に焦点を当てるのではなく、停止に焦点を当ててほしい」とし「最も現実的な選択肢は、北の核開発をまず停止させることだ。そうしてこそ後退させることができる」と語った。

また、交渉が米本土を脅かす大陸間弾道ミサイル(ICBM)の制限にとどまり、韓国を標的とする核能力は残したまま決着する可能性については「まずは向かい合って座らせることが我々の目標」と述べた。こうした合意を阻止するために韓国政府が米国に求める最低限の要求については「今後するべきこと」と話した。

金与正氏の談話には朝米対話を推進して韓国を排除しようという意図があるとの指摘については「朝米対話が再開される可能性が高まっている状況で、いわゆる『韓国パッシング』というフレームを過度に強調するのは国益に全く役に立たない」とし「韓国パッシングと受け止める国民が多くなるほど我々の力は弱まる」と主張した。朝米がなぜ韓国を対話に挟むのかとの質問には「韓国抜きで朝米間の対話が行われるというのは我々をあまりにも過小評価するものではないか」と答えた。

2026/08/22 11:12
https://japanese.joins.com/JArticle/353929

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