エネルギーに困らないはずの中東の産油国まで…火が付いたガス争奪戦

投稿者: | 2026年9月9日

エネルギーには困らないはずの中東の産油国が先を争ってガス田開発に参入している。2026年はそんな年だ。

フィナンシャル・タイムズによると、世界的エネルギー企業の「ガス争奪戦」が加熱している。エネルギーコンサルティング企業ウッドマッケンジーによると、上半期のエネルギー業界のガス田開発プロジェクト取引規模は320億ドル(約4兆9273億円)を突破した。この10年ほどで最大だ。

 急増する取引量はガス資産価値も引き上げた。ガス開発プロジェクトは探査を通じて埋蔵量などで経済性が十分と判断したガス田をボーリング・生産できる権利を取引することから始まる。上半期にガス田はウッドマッケンジーが推定した価値より平均21%高い価格で取引された。2013年以降で最も高いプレミアムがついた。

中東の石油大国さえも海外ガス田開発に血眼だ。サウジアラビア国営エネルギー会社アラムコは最近米テキサスのガス開発プロジェクトに投資することにした。アラブ首長国連邦(UAE)の国営石油会社ADNOCはアルゼンチン、ベネズエラ、アゼルバイジャンでガス田開発事業を契約した。欧州のエネルギー会社シェルはカナダのシェールガス会社ARCリソーシズを164億ドルで、日本の三菱商事は米テキサス州とルイジアナ州のシェールガス会社エーソンを52億ドルで買収すると上半期に発表した。

ガスの価値が高まるのは自然な流れだ。人工知能(AI)データセンター建設ブームにより電力難が深化してだ。ガスもやはり石油や石炭のような化石燃料だ。だが発電過程で石油や石炭に比べ炭素排出量が少ない。ガスを再生可能エネルギー中心の脱炭素体制に進む過渡期の「ブリッジ燃料」と分類する理由だ。

巨大な流れに火をつけたのはイラン戦争だ。3月にイランがカタールのラスラファンにあるガス田を攻撃した直後、カタールエエナジーのカアビ最高経営責任者(CEO)はロイター通信とのインタビューで、「液化天然ガス(LNG)輸出能力の17%が中断された。影響は最大5年間続くだろう」と懸念を指名した。ラスラファンのガス田は世界のLNG供給量の約5分の1を占める。戦争が予想より長引き中東の石油にだけ依存できないという危機感がガス田開発ブームにつながった。

冬を控え欧州とアジアのガス需要が増えるのも変数だ。ウォール・ストリート・ジャーナルは「欧州は(イラン戦争がすぐに終われば)ガス価格が下がるとみて購入を先送りした。だが冬の到来前に戦争が終わる可能性が希薄になった。より高い価格で確保競争をしなければならない状況に追いやられた」と指摘した。国際エネルギー機関(IEA)は「各国が現水準のエネルギー政策を続ける場合、ガス需要増加傾向が石油を追い抜くだろう」と予想する。

各国の素早い動きと違い韓国はガス田をはじめとする海外エネルギー資源開発になかなかスピードを出せずにいる。ソウル科学技術大学未来エネルギー融合学科のユ・スンフン教授は「海外エネルギー開発に積極的な日本、イタリア、スペイン、フランスもエネルギー貧国だが韓国よりエネルギー輸入依存度が低い。民間企業が大規模資金とリスクが伴うエネルギー開発に乗り出しにくいだけに、政府が積極的に出なければならない」と指摘した。

2026/09/09 06:51
https://japanese.joins.com/JArticle/354763

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