韓国政府、北朝鮮住民との接触遮断に関する法条項の削除に同意…国会通過すれば無制限に許可

投稿者: | 2026年9月18日

 韓国政府は、わが国の国民による北朝鮮住民との接触を遮断する根拠として用いられてきた法条項を廃止することに同意した。関連法案が国会を通過すれば、北朝鮮住民との接触が無制限に許可される。

 17日の国会によると、統一部(省に相当)は国会に対し、共に民主党の李庸瑄(イ・ヨンソン)議員が代表発議した南北交流協力法改正案に同意するという意見を提出した。統一部は、祖国革新党の金峻亨(キム・ジュンヒョン)議員が代表発議した、同様の内容の南北交流協力法改正案についても受け入れる立場である。

 両法案の主な内容は、統一部長官の対北朝鮮接触の申告受理拒否権を規定している現行の南北交流協力法第9条の2第3項を削除することである。第9条の2に基づき、わが国の国民が北朝鮮住民と接触するには、事前に統一部長官に申告しなければならない。第3項は、「南北の交流・協力を阻害する明確な懸念がある場合」や「国家安全保障、秩序維持、公共の福祉を阻害する明確な懸念がある場合」には、統一部長官がその受理を拒否できるようにしている。民間レベルの南北接触に対する一種の統制装置である。

 金峻亨議員の法案はこれを削除することに加え、北朝鮮住民と対面する「直接接触」のみを申告対象とし、仲介人や電話・メールなどを通じた「間接接触」は申告義務をなくすようにした。李庸瑄議員の法案は、「北朝鮮の路線に従って活動する国外団体の構成員は北朝鮮の住民と見なす」という条項も削除するとしている。この場合、日本の親北団体である在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)などと申告なしに接触できるようになる。

「北朝鮮と自由に電話やメール…スパイにドアを開けてやるようなもの」

 李在明(イ・ジェミョン)政権発足後、民間レベルの南北接触は事実上、すでに全面許可された状態だ。昨年7月、鄭東泳(チョン・ドンヨン)統一部長官は、民間が対北朝鮮接触を推進する前に政府の承認を受けるようにしていた「北朝鮮住民接触申告処理指針」を廃棄し、南北の民間住民の接触を全面許可した。申告を受理するかどうかを判断しないことにしたというわけだ。これは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)体制が敵対的二国家論を持ち出したことで南北当局間の関係が全面的に遮断されたため、民間の接触や民間団体の交流を通じてでも、手詰まりとなった南北関係改善の出口を探ろうという趣旨だった。

 当時、鄭東泳長官は「政府が接触申告の受理や拒否を恣意的に判断することができる指針だった」とし、南北交流協力法改正の推進意思を何度も表明した。昨年末にも鄭東泳長官は「今後は統一部に申告さえすれば、北朝鮮住民と自由に無制限に接触できるよう、民間の対北朝鮮接触を全面的に許可する」と述べた。李庸瑄、金峻亨両議員も第9条の2第3項を削除する法案を発議し、「(対北朝鮮接触の申告が)申告制ではなく、事実上の承認・許可制として機能しており、南北交流を促進するという法の目的に合致しない」という理由を挙げた。

 しかし、南北交流協力法を改正して政府が民間レベルの南北接触を統制する根拠自体をなくすことは問題だ、と指摘する声も上がっている。現在は鄭東泳長官の判断に基づき申告受理拒否権を行使していないものの、法を改正すれば、今後民間レベルの南北接触を統制する必要がある場合でも政府の介入が難しくなるというわけだ。

 統一部の元高官は「規制を緩和して大部分の民間接触をすでに許可しているのに、あえて申告接触拒否条項を削除して、南北接触時の『事故』を防止できる最小限の制度的装置を破棄するのはやり過ぎだ」と述べた。ある安全保障専門家は「政府に申告せずに北朝鮮側の人と電話やメールをやり取りしたり、朝鮮総連の関係者と会ったりできるようになれば、北朝鮮のスパイにドアを開けてやるようなことにになりかねない」と語った。

 統一部長官の申告受理拒否権条項は、死文化された条項ではない。統一部はこの条項を根拠に、一部の対北朝鮮接触を不承認にしてきた。2022年に4件、2023年に44件、2024年に26件、昨年には16件など、ここ5年間の民間による対北朝鮮接触521件のうち90件(17.3%)が、統一部長官が申告受理を拒否する方式で不承認となった。

 申告受理拒否権を削除する法改正案に対し、統一部は「民間交流の自律性を拡大し、交流・協力の活性化に向けた環境を整備していく必要があるという点で同意する」との意見を出した。一方、法務部と国家情報院は、両法案が提出された昨年の時点で、事実上反対の意見を表明していた。

 法務部は「統一部長官の申告受理拒否権を存続させながら、拒否事由を具体化しよう」という立場であり、国家情報院は「間接接触の申告廃止により、北朝鮮の対南工作活動に悪用される危険性が高まるなど、国家安全保障上の脅威を招きかねない」と主張していた。しかし、法務部と国家情報院は今年2月、統一部主導の関係機関協議において、統一部の意見通り法案を受け入れるよう立場を変えたという。

 両法案は昨年末、外交統一委員会の法案審査小委員会に付託され、検討されている。与党議員が法案を発議し、与党内に反対の声がなく、政府も賛成の立場を固めただけに、両法案は外交統一委員会と法制司法委員会を通過して、本会議に上程される可能性が高い。ただし、処理日程はまだ確定していないとされている。

 統一部の関係者は「接触受理拒否条項が削除されたとしても、事前申告義務および未申告時の過料などの制裁規定は維持される」とした上で「改正案は、事前申告を通じた接触管理体制を維持しながら、現行の受理拒否事由が包括的に規定されて行政庁の裁量的判断の余地が大きい部分を改善することで、申告制本来の趣旨に合うよう制度を合理化しようとするものだ」と述べた。

2026/09/18 09:40
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2026/09/18/2026091880023.html

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