米国民主・共和党ともに新政治綱領から「北朝鮮非核化」削除

投稿者: | 2024年8月21日

11月の米国大統領選挙を控えて出した米国民主党と共和党の政治綱領改正案に北朝鮮非核化目標が入らなかった。次期米政府で実質的非核化目標が揺れるか、北核問題の優先順位がさらに後回しにされる場合があるとの懸念が出ている。

米国民主党全国委員会(DNC)は18日(現地時間)、公式サイトを通じて92ページ分の「2024民主党政治綱領政策(party platform)」最終案を公開した。民主党は今週の全党大会期間に、この政治綱領政策を公式採択する予定だ。事実上の公約集といえるこの政治綱領は、大統領選候補であるハリス副大統領が11月の大統領選挙で当選して執権する場合、ハリス政府政策の骨格になる展望だ。

 民主党は「バイデン大統領のリーダーシップの下、米国は歴史的なキャンプデービッド3者首脳会議を開き、韓国と共にワシントン宣言を出し、日本と3角抑制議論を拡張した」と言及した。

続いて「国連安全保障理事会(安保理)の各種決議を違反した、不安定を招く北朝鮮の核およびミサイルプログラム開発によって加えられる脅威に対抗するために、我々の同盟たちと協力してきた」とし「韓国、日本と3国協力を強化することによって、韓半島(朝鮮半島)およびその向こう側の平和と安定を維持している」と言及した。民主党は「不法なミサイル力量の増強を含む北朝鮮の挑発に対抗し、我々の同盟たち、特に韓国の元を守ってきたし、今後もそうしていくだろう」と強調した。

米民主党は政治綱領で同盟との協力を強調したが、以前にはあった非核化関連の表現を削除した。2016年と2020年の民主党政治綱領には「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化(CVID)」目標が明示された。当時言及された北朝鮮人権問題に対する部分も今回はなかった。

これに先立ち先月発表された共和党政治綱領には、韓半島(朝鮮半島)と北朝鮮に対する言及そのものがなかった。共和党は過去2回の大統領選挙の時に明らかにした政治綱領ではCVIDを明示していた。

これについて、今後米国の北朝鮮の核へのアプローチが非核化追求ではなく軍縮を通した脅威減少に傍点がつけられるのではないかという懸念が出ている。北朝鮮は国際社会で事実上の「核保有国」地位を認められようとしているが、米国がこれに目をつぶる可能性があるとの分析もある。特に、在任期間中に北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長と2回も会ったトランプ前大統領が再選する場合、米国は北朝鮮と非核化交渉を行う代わりに、米本土に対する脅威だけを除去し、北朝鮮の核保有を認めたまま制裁を緩和する「スモールディール」が行われる可能性があるとの懸念も提起されている。

韓国外交部の李在雄(イ・ジェウン)報道官は20日の定例記者会見で、関連の質問に対して「韓米両国を含む国際社会の北朝鮮非核化意志は確かだ」としながら「我々は大統領選挙の結果と関係なく、米国側と北朝鮮および北朝鮮の核政策に関連し、緊密な疎通と共助を今度も維持していく」と強調した。

2024/08/21 08:17
https://japanese.joins.com/JArticle/322666

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)