中国国営メディアに所属していたベテランのジャーナリストがスパイ容疑で懲役7年を言い渡された。
29日のロイター通信によると、北京第2中級人民法院はこの日、コラムニストとして活動してきた董郁玉元光明日報論説委員室副主筆に懲役7年を言い渡したと、匿名を求めた家族が伝えた。
法院の周辺はパトカー7台と警察が並び、取材陣の接近が遮断された。
董郁玉氏は2022年2月、北京中心街の飲食店で昼食中、同席していた日本の外交官と共に逮捕された。
日本の外交官は取り調べから数時間後に釈放されたが、董氏は中国の検察にスパイ容疑で起訴された後、北京刑務所に収監されたままスパイ容疑の特性上非公開で裁判を受けた。
名門の北京大法学院を出た董氏は1987年に中国共産党中央宣伝部が発行する光明日報に入社した後、中国の習近平国家主席に対する直接的な批判は控えながら自由主義的性向で中道的改革を擁護するコラムを書いてきた。
また米ハーバード大と日本の慶応大・北海道大学の訪問研究員として米国・日本の外交官、ジャーナリスト、学者と幅広く交流してきた。
特に垂秀夫元駐中日本大使と親しく、2021年の春節(中国の旧正月)には垂氏の自宅に招待されたりもしたと、共同通信は伝えた。
董氏の家族は声明で「彼はスパイでもなく外国工作員として活動したこともない」とし、容疑ねつ造の可能性を提起した。
メディアおよび市民団体も董氏は同僚から尊敬を受ける有能なジャーナリストだったとして釈放を嘆願した。
非政府組織(NGO)ジャーナリスト保護委員会(CPJ)アジアプログラムマネージャーのベリイ氏はロイターに「外交官との交流はジャーナリストの仕事の一つ」とし「スパイ容疑のような偽りおよび不当な容疑でジャーナリストを投獄するのは正義を愚弄するものだ」と述べた。
2024/11/30 13:49
https://japanese.joins.com/JArticle/326856