天皇「先の大戦で尊い命が失われ、痛ましい…歴史が伝えられていくことが大切」

投稿者: | 2025年2月24日

 日本の徳仁天皇は、23日の65回目の誕生日を前にした20日、「先の大戦においては、世界の各国で多くの尊い命が失われたことを大変痛ましく思う」として、「我が国の人々についても、広島や長崎での原爆投下、東京を始めとする各都市での空襲、沖縄における地上戦、硫黄島や海外での激しい戦いなどで多くの尊い命が失われた」と述べた。

 徳仁天皇はこの日の記者会見で、日本が加害国であり敗戦国となった「先の大戦」(第2次世界大戦)について、「戦争の記憶が薄れようとしているこんにち、戦争を体験した世代から戦争を知らない世代に、悲惨な体験や歴史が伝えられていくことが大切」だと述べた。徳仁天皇は、昨年のノーベル平和賞の受賞団体に日本の被爆者で構成された市民団体「日本原水爆被害者団体協議会」が選ばれたことに言及し、「長年にわたって活動を続けてこられた方々の御苦労に思いを致しつつ、平和な世界を築くために、お互いの理解に努め、協力していくことの大切さを改めて感じている」と強調した。

 この日、徳仁天皇は、皇室の後継者問題についても意見を短く表明した。徳仁天皇は、女性皇族が結婚後も皇室に残る案が推進されることについて、「男性皇族の数が減り、高齢化が進んでいること、女性皇族は結婚により皇籍を離脱すること、といった事情により、公的活動を担うことができる皇族は、以前に比べ、減少してきている」としたうえで、「皇室の将来とも関係する問題だが、制度に関わる事柄について、私から言及することは控えたい」と述べた。

 現在の男系継承のみを認める日本の皇室において、現時点で徳仁天皇から皇位を継承できるのは、3名だけだ。まずは、現天皇の弟である秋篠宮文仁親王(61)とその息子である悠仁親王。残りは徳仁天皇の叔父である常陸宮正仁親王(91)。徳仁天皇と5歳しか違わない秋篠宮と、すでに90歳の高齢である常陸宮を除くと、下の世代では悠仁親王しかいない。徳仁天皇と雅子皇后の間の子どもは、一人娘の愛子内親王がいるだけだ。

 徳仁天皇は、今年敗戦80年を迎える日本と国際社会の関係についても、「人と人との結び付きが、やがて国と国との平和に結び付いていくことになるのではないかと思う」という見解を示した。日本において皇室は、第2次世界大戦以前は、政治分野において外交分野の一翼を担うなど、象徴的な意味としてだけでなく、実質的な外交官の役割を果たしてきた。徳仁天皇は、ウクライナやガザ地区などで戦争が起きているなか、皇室の活動において、どのような形であればよいと考えているかという質問に、「両国の相互理解が、外国訪問によって深まり、その国との友好関係を築いていくことが大切なのではないかと思う」として、「国際情勢も混とんとしてきて大変な状況ではある」としながらも、「国際親善ということを念頭に置きながら、今後とも外国訪問を続けていきたい」と述べた

2025/02/23 15:20
https://japan.hani.co.kr/arti/international/52480.html

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