「月面着陸」米民間宇宙船が撮影した日の出…探査活動開始

投稿者: | 2025年3月5日

 45日間で450万キロメートルを飛行し、2日に月に着陸した米国の民間月探査船が、正式に活動を開始した。

 米国の宇宙企業「ファイアフライ・エアロスペース」は3日(現地時間)、無人宇宙船「ブルーゴースト」が月から太陽が昇る場面を撮影した写真を公開し、「夜が明けて月の表面の活動が始まった」と説明した。

 ファイアフライは「探査船に搭載された科学装置のうち、相当数はすでに動作を開始しており、これは月で日が沈むまでの今後2週間、続く見込みだ」と付け加えた。月では昼と夜が2週間ごとに変わる。

 民間宇宙船が月に着陸したのは、昨年のインテュイティブ・マシーンズのオデッセウスに続き2番目だが、当時オデッセウスは高度測定の誤差によって倒れたため、探査活動に移れなかった。一方ブルーゴーストは予定通りの時間と地点に正確に着陸したため、正常な活動が可能な状態だ。ファイアフライのジェイソン・キム代表は「着陸を含め、すべてが時計のように正確に進行した」と述べた。

 着陸場所は、月前面の北東にある玄武岩の平原「危難の海」(マーレ・クリシウム)だ。「危難の海」は小惑星衝突で形成されたと推定される幅555キロメートルの盆地だ。

■宇宙飛行士を脅かす月のちりの特性などを把握

 ブルーゴーストには、地球と月の間の距離を測定するために使われる月反射鏡、月のちりを採取する真空清掃機など、10種類の装置が搭載されている。これは、米航空宇宙局(NASA)が有人月着陸計画「アルテミス」を支援するために推進している商業月面輸送サービス(CLPS)の一環で持ち込んだ装置だ。

 今回の探査では特に、先端が鋭く付着しやすく、宇宙船や装置を損傷する危険があり、宇宙飛行士にも脅威となる月のちりの特性を把握することに焦点が当てられている。この計画に参加している科学者のマリア・バンクス氏は発射前の記者会見で「ちりが様々な材料にどのように付着するのかを調べる」と述べた。

 ブルーゴーストは16日の日没とともに活動を終える直前に月の地平線側にカメラを向け、日が沈む場面も撮影する。これを通じて、日光で散乱される月のちりが日没後にどのように移動するのかを調べる計画だ。

■6日には別の民間宇宙船が着陸を試みる

 ブルーゴーストは、今年予定されている3つの民間無人月着陸船のうち、1番目の宇宙船だ。

 ブルーゴーストに続き、6日にはインテュイティブ・マシーンズの月探査船「アテナ」が月の南極から約160キロメートル離れた「モンス・ムートン」(Mons Mouton)に着陸を試みる。ここは高さが6キロメートルもある山で、歴代の月着陸地域のうち、南極に最も近い場所になる。先月27日に打ち上げられたアテナは、同社の2番目の月探査船だ。

 ブルーゴーストとともに打ち上げられた日本のアイスペースの月探査船「レジリエンス」は5月初めに月の軌道に進入する。燃料の節約のため、月の重力を利用する迂回経路で飛行している。

 着陸予定地は月前面の北側60度の高緯度にある玄武岩の平原「マーレ・フリゴリス」(寒さの海)だ。成功すれば、歴代の月着陸船のなかで最も北に着陸することになる。

2025/03/04 15:33
https://japan.hani.co.kr/arti/culture/52573.html

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