関税の盾として浮上する「アラスカLNGプロジェクト」=韓国

投稿者: | 2025年3月5日

アラスカの液化天然ガス(LNG)開発プロジェクトが米国の関税圧力を解く対応カードに浮上した。韓国はアラスカのガス開発を含め▽エネルギー▽造船▽関税▽非関税の5つの分野で実務協議体を構成し交渉を継続することにした。

韓国産業通商資源部の安徳根(アン・ドックン)長官は4日に記者団と会い、アラスカLNGプロジェクトと関連し「米国の立場ではとても優先順位が高い事業。エネルギー輸入をひとつのカードとして活用できる」と明らかにした。この事業は北極海沿岸アラスカ北端プルドーベイのガス田からアンカレジに近い不凍港のニキスキまでパイプラインを通じてLNGを運んだ後に液化・運送するのが骨子だ。当初エクソン・モービルなど世界的資源開発会社が参加して事業が始まったが、開発の困難さと事業性の問題から進展が止まった。しかしトランプ大統領がこのプロジェクトを国政課題に掲げて雰囲気が変わった。

 米国はLNG輸入が多い韓日と台湾など東アジアの国が長期購入を前提に開発段階から事業に参加することを希望している。日本の石破首相は先月の訪米期間中に参加の意向を明らかにしている。

韓国政府も機会にできると判断している。北極海ガス田開発に必要な砕氷船建造から大量の鉄鋼材が必要なパイプライン建設まで、韓国企業の参加余地が大きいということだ。また、エネルギー導入先多角化を通じて米国発の通商圧力を緩和するのてことして活用することもできる。ただ一部では経済性に対する懸念が出ている。約450億ドル(約6兆7347億円)以上が投入される大規模プロジェクトのためだ。安長官は「今後実務協議体で具体的に検討後に立場を出す」としながらも「韓国が参加できるならば安全保障の側面で役に立つ」という肯定的な意見を出した。

安長官はまた「先月26~28日の米国訪問の最大の成果は韓国が最初に協議体を稼動することになった点。2022年のインフレ抑制法議論時は対話チャンネルが米通商代表部(USTR)ひとつしかなかったが、今回はさまざまな省庁が入ってくる」と強調した。

安長官は、韓国が中国の迂回輸出ルートとして利用されないかとの米国側の懸念を解消しようと努力した点も強調した。安長官は「2023年には韓国が大きな対中貿易赤字を出したと説明するとトランプ政権側が驚いた。第1次トランプ政権当時に中国が韓国の収益源だった状況と異なる点を強調した」と説明した。

2025/03/05 09:53
https://japanese.joins.com/JArticle/330698

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