LGグループの具光謨(ク・グァンモ)会長がインドを訪れ現地事業拡張に力を入れた。第2次トランプ政権発足後初めての海外出張先として欧米など先進国ではなくインドを選んだ。市場の成長性とソフトウエア研究開発ハブとしてインドの潜在力にウエイトを置く歩みだ。
LGによると、具会長は先月24日から4日間インドを訪れた。2018年の会長就任後初めてのインド訪問だ。以前は先代の具本茂(ク・ボンム)会長(故人)が2004年にインドで経営戦略会議を主宰したのが最後だった。具会長はニューデリーにあるLGエレクトロニクスのノイダ生産工場を訪問し、冷蔵庫、洗濯機、エアコンなど家電生産ラインを点検し、流通チャンネルであるLGブランドショップ、リライアンスを訪問した。ベジタリアンが多いインド市場の特性を反映し、冷凍室を冷蔵室に変更して使えるようにした冷蔵庫、人工知能(AI)モーター技術を使ってインド女性の普段着であるサリーを管理する洗濯機などの製品を確認した。
具会長はこの席で「インド市場でどのような差別化を通じて競合企業をリードするのかこれから数年がとても重要だ。われわれがある程度リードしているいまが持続可能な1位に向けたゴールデンタイムだ」と強調した。続けて「中国企業との差別化戦略を実行してほしい」と注文した。
具会長はまた、「インドのシリコンバレー」と呼ばれるベンガルールのLGインド法人ソフトウエア研究所も訪問した。彼は研究陣と会い、「加速するソフトウエア技術革新に対応して優秀な研究開発人材を確保する側面でインドの役割と重要性がもっと大きくなるだろう」と話した。
LGグループのインド進出は歴史が長い。1996年のLG化学をはじめ、LGエレクトロニクスが1997年、LGエナジーソリューションが2023年に現地化戦略で勝負をかけた。LGエレクトロニクスは白色家電市場でインド1位、昨年の売り上げは4兆ウォンを超えたとみられる。こうした成長を基にLGエレクトロニクスは上半期に現地法人の企業公開(IPO)を推進中だ。
インドは世界1位の約14億5000万人の人口大国であるのに加え、このうち40%が25歳未満のため成長性が大きい市場に選ばれる。現代自動車も昨年現地法人をインドで上場した。国内総生産(GDP)規模は世界5位で、格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は2030年にはインドが日本とドイツを抜いて世界3位に上がるものと予想した。
具会長はインドに続きアラブ首長国連邦のドバイを訪問して現地の流通状況を視察した。彼は「中東・アフリカ地域は複雑で難しい市場。これから参入障壁を積んで核心能力を準備し未来成長の核心軸のひとつにしよう」と強調した。
2025/03/05 11:06
https://japanese.joins.com/JArticle/330708