米国の船で米国のLNG輸出? 義務化拡大に自国の業界からも反発

投稿者: | 2025年4月29日

29日で就任100日を迎えるトランプ米大統領の自国中心のエネルギー政策に世界各地で破裂音が出ている。主要エネルギー輸入国だけでなく米国でも反発が出ている。

フィナンシャル・タイムズの報道によると、米国石油協会(API)は17日、米通商代表部(USTR)が発表した「中国の海洋・物流・造船部門支配力強化に対するUSTR301条措置」に反対する書簡をトランプ政権に提出した。2028年から米国産液化天然ガス(LNG)運送量の1%以上(2047年まで15%)を米国で建造されたLNG運搬船で輸出するよう義務化することに石油業界が反対したのだ。

 APIは書簡で「LNG生産業者が規定を守るのは不可能だ。年間340億ドル規模の米国のLNG輸出産業に影響を与えかねないため」と主張した。米天然ガス供給協会は同紙に「USTRにLNG運送に関連した規制免除を要求した」と明らかにした。

米国は昨年LNG8830万トンを輸出した世界1位の輸出国だ。韓国輸出入銀行のヤン・ジョンソ首席研究員は「もしこの規制が発動すれば既存需要がカタールなど他国製品に代替されるだろう」と解釈した。

米国が韓国、日本、台湾などに事業参加を要求するアラスカLNGプロジェクトは同盟国への負担を加重しているという批判も提起されている。アラスカ北部のガス田で採掘した天然ガスを総延長1400キロメートルの輸送管で運送して液化し輸出する事業で、初期事業費だけで最小450億ドル(約6兆4273億円)と試算される。24日に米ワシントンDCで開かれた韓米2+2通商協議でアラスカLNG事業は造船協力とともに主要議題になった状況だ。

韓国政府は検討を始めたが慎重論も少なくない。冬季には凍土のため工事期間が10年ほど長引く恐れがあり、エネルギー価格の変動性により収益性も悪化しかねないためだ。英BPと米コノコフィリップスは2011年、エクソンモービルは2016年にそれぞれこの事業から撤退した。

現実的に韓国企業の投資余力も大きくない。最近米アラスカガスライン開発(AGDC)と接触を始めた韓国ガス公社の昨年末の総負債は46兆8000億ウォンで負債比率が433%に達する。民間企業も投資に難色を見せている。

ソウル科学技術大学未来エネルギー融合学科のユ・スンフン教授は「トランプ政権が世界的企業がいずれもあきらめた事業を同盟国に要求したもの。韓国も精密な妥当性調査が必要だという名目で最大限時間を引き延ばす必要がある」と指摘した。

2025/04/29 06:51
https://japanese.joins.com/JArticle/333113

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