ジョン・フェラン米海軍省長官が韓国を訪れ、HD現代重工業とハンファオーシャン造船所を直接訪問し、韓米の造船業協力が具体化している。軍艦の維持・補修・整備(MRO)と新規軍艦の建造協力から速度がつくと予想される。また、フェラン長官は立ち遅れている米造船所への投資も要請したという。
米国海軍とHD現代重工業、ハンファオーシャンは30日、フェラン長官が韓国を訪問し蔚山(ウルサン)と巨済(コジェ)の造船所を見て回ったと1日明らかにした。蔚山ではHD現代のチョン・ギソン首席副会長が、巨済ではンハンファグループのキム・ドングァ副会長がフェラン長官と共にした。
フェラン長官は現場で軍艦の維持・補修・整備協力の可能性を確認した。米海軍は軍艦の維持・補修・整備に年間10兆ウォン(約1兆円)を投入しているにもかかわらず、造船所の能力が衰退し、艦艇の修理を適時に行うのに苦労している。そのため法例外条項を活用して海外基地が根拠地の艦艇、沿岸戦闘艦などについては制限的に国外の造船所に修理を任せている。すでにハンファ・オーシャンは昨年、米海軍第7艦隊の軍需支援艦と給油艦の2件の維持・補修・整備受注を獲得した経験があり、軍需支援艦は今年3月に整備を終えて米海軍に引き渡した。HD現代も今年2月、米海軍第7艦隊が発注した軍需支援艦の維持・補修・整備に挑戦状を突きつけた状態だ。米海軍第7艦隊は、米国ではなく日本の横須賀海軍基地を母港としている。
フェラン長官は、新規軍艦の建造を韓国企業に任せられるかどうかも点検した。米国法は軍艦の建造を自国の造船所でのみできるよう規定しているが、大統領の承認があれば国外の造船所にも任せることができる。フェラン長官は蔚山のHD現代重工業特殊船ヤードで最先端イージス駆逐艦など主要艦艇を視察した。ハンファ・オーシャンは昨年、フィリ造船所の買収で米国内に造船所を持っているため、フェラン長官に現地でも軍艦の修理や建造が可能であることを説明したという。
フェラン長官は同日、米国造船業への現地投資も要請した。米海軍は報道資料を通じて「フェラン長官がHD現代とハンファを業界専門家として認定し、米国内の造船所に対する追加投資を奨励した」と明らかにした。現在、韓国の造船会社は米国内の造船所買収など現地投資に対しては大きな投資費用とリスクから慎重に接近している。
2025/05/01 19:02
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/53087.html