テレビ市場で中国に追い詰められたLG電子、第2四半期の営業利益は半減

投稿者: | 2025年7月7日

 LG電子の第2四半期(4~6月)の営業利益が前年対比で半分水準になり、市場の見方を下回る「アーニングショック」を記録した。米国トランプ政権の関税賦課と中国産製品の攻勢による「二重苦」の余波で成長と収益性に警告灯が点いたわけだ。

 LG電子は7日、今年第2四半期の連結財務諸表基準の営業利益が6391億ウォン(約678億円)で、昨年第2四半期に比べて46.6%減少したと明らかにした。これは金融情報会社のエフアンドガイドが前日集計した証券街の展望値平均(8470億ウォン)に大きく及ばない規模だ。第2四半期の営業利益は、直前の第1四半期に比べても49.2%急減した。

 第2四半期の売上高も前年比4.4%減の20兆7400億ウォン(約2.2兆円)に止まった。企業の外形成長と収益性がともに後退したという話だ。会社側は「米国関税の費用負担が本格化し市場競争が激しくなるなど非友好的経営環境が持続し売上額と営業利益が共に前年対比で減少した」と説明した。

 事業部別に売上全体の3分の1余りを占める冷蔵庫・洗濯機・掃除機など生活家電事業部(HS本部)の利益が昨年より悪化した。米国が賦課した関税負担を会社側が抱え込んだうえに、中東地域紛争などで海上運賃も高どまりした影響だ。

 特にテレビ・モニター・ノートパソコンなどを販売するメディア事業部(MS本部)の営業損益が第2四半期に赤字に転じたと推定される。事業部別組織改編直後の直前の第1四半期に営業利益49億ウォンを記録し黒字になったが、瞬く間に赤字転換し高価ラインであるOLEDテレビのグローバル市場占有率「世界1位」(出荷量基準)という名が色あせたわけだ。

 これはグローバルテレビ市場の需要停滞の中で、コストパフォーマンスを前面に押し出した中国のTCLなどが生産した普及型LCDテレビなどとの競争が激しくなり、収益性が悪くなったためだ。LG電子は25日、企業説明会を開き、事業部別の確定実績を公開する予定だ。

 LG電子は成長エンジンの確保に努めている。LG電子のチョ・ジュワン最高経営責任者は前日、(株)LGのクォン・ボンソク副会長をはじめとするグループ系列会社の代表らと東京に向け出国し、日本の自動車メーカーであるホンダ本社で非公開製品説明会(テックデー)を行う予定だ。LG電子が未来の収益源として育てる電装(車両用電気・電子装備)事業紹介に主要経営陣が総出動したわけだ。

 会社側は「下半期には無線新製品発売などでOLEDテレビのリーダーシップをさらに強固にし、物流費負担も多少減ると予想されるだけに、売上確保と関税影響最小化などを通じた健全な収益構造を確保することに注力する計画」と話した。

2025/07/07 19:27
https://japan.hani.co.kr/arti/economy/53666.html

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