さらに拡大する経済不確実性、日本に続き米中も「金利据え置き」有力

投稿者: | 2025年6月18日

主要中央銀行が金利決定に乗り出す今週の「スーパーウィーク」は金利据え置きに傾いた。トランプ米大統領が始めた関税戦争と、イスラエルとイランの武力衝突による経済不確実性が続いているためだ。市場では日本に続き米国と中国も相次いで金利を据え置くと予想する。

金利スーパーウィークの火ぶたを切った日本銀行は17日、短期政策金利を0.5%で据え置いた。9人の政策委員の全員一致だった。1月に金利を0.25%引き上げた後3回連続の据え置きだ。昨年から通貨政策正常化に出た日本銀行が追加で利上げに出られないのは経済不確実性が大きくなったためだ。日本銀行の植田和男総裁はこの日の記者懇談会で、各国の貿易政策がどのように展開し世界経済にどのような影響を与えるのか不確実性が高いと話した。

 市場では金利据え置きより国債買い入れ縮小・緊縮速度緩和に関心が高かった。日本銀行は昨年7月から国債買い入れ規模を減らしてきた。植田総裁は、国債買い入れ減額速度が早ければ債券市場に予想できない影響を招くため柔軟性を確保しなければならないと説明した。

投資家の視線は18日に発表される米連邦準備制度理事会(FRB)の連邦公開市場委員会(FOMC)定例会議に移った。専門家らはトランプ大統領の利下げ圧迫にもFRBは政策金利を据え置くと予想する。シカゴ商品取引所(CME)FEDウォッチによるとFRBが今月政策金利を凍結する確率は17日現在99.9%に達する。1週間前の97.3%より2.6ポイント上昇した。現在の米国の金利は4.25~4.50%で、韓国の2.50%より最大2%高い。

FRBが今月も据え置けば1月と3月、5月に続き4回連続だ。昨年9月から3回連続で下がった米国の金利が今年に入って止まったのだ。FRBは関税の余波でインフレ(物価上昇)と失業率が同時に上昇しかねない状況で、緊縮路線でインフレと戦うのか、緩和に転じて景気浮揚に出るのが良いのか選択の岐路に置かれた。FRBのパウエル議長が先月のFOMCで「関税の影響が明確になるまで待とう」という話を繰り返した理由だ。

信栄(シンヨン)証券のチョ・ヨング研究員は「関税だけでなく中東情勢不安に原油価格上昇にともなうインフレの懸念が大きかった。FRBの利下げは10-12月期にずれこみ、年内に1回にとどまる可能性もある」と話した。

中国も今月には最優遇貸出金利(ローンプライムレート、LPR)をそのまま維持すると予想される。すでに先月景気浮揚に向けLPRを0.1%引き下げたためだ。

韓国経済と密接な米国と日本、中国が金利を据え置けば来月の韓国銀行の通貨政策にも影響を及ぼしかねない。新韓銀行のエコノミスト、ペク・ソクヒョン氏は「米国の金利据え置きが続き韓国では追加補正予算にともなう財政赤字拡大などの懸念で韓国銀行がすぐに金利を下げるのは容易でなさそうだ」と話した。

韓国銀行が17日に公開した先月の金融通貨委員会議事録によると、金融通貨委員のほとんどがソウル地域の不動産価格と家計負債反騰を懸念し利下げ速度を調節する可能性を示した。

2025/06/18 06:55
https://japanese.joins.com/JArticle/335134

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