経営難に陥った日本の自動車メーカー日産が台湾フォックスコンの電気自動車生産を検討中だ。両社の利害関係が一致した結果とみられる。日産は工場稼動率下落にともなう固定費損失を挽回でき、フォックスコンは安定した電気自動車生産が可能なためだ。
自動車業界によると、日産は60年以上運営してき神奈川県の追浜工場でフォックスコンの電気自動車を生産することを検討している。フォックスコンが電気自動車生産基地として日本を選択したのは安定した生産能力を備えているためだ。追浜工場は日産が電気自動車「リーフ」を生産した所だ。
1961年に操業を始めた追浜工場はかつて年間24万台を生産したが、昨年の生産量は約10万台にすぎない。リサーチ会社マークラインズによると2024年の工場稼動率は40%水準だ。これは損益分岐点である80%を大きく下回る数値だ。
ムーディーズは最近日産の格付けを投機等級に下方修正した。今年度は800億円の純損失が予想される。日産は今年度に満期を迎える5800億円の負債を抱えている。
日本経済新聞は「鴻海(フォックスコン)は追浜工場で自社のEVを生産したい考え。日産も余剰の生産ラインを鴻海に振り向けることにより、稼働率を高められる利点がある。(日産は)閉鎖に伴う従業員の転勤やリストラを回避でき、多額の費用を抑えられる」と伝えた。
アップルのiPhoneを組み立て生産するフォックスコンはスマートフォン組み立てのほか次世代成長動力として電気自動車事業に注目してきた。2020年に本格的に電気自動車事業に進出した。2021年に電気自動車3モデルを公開し、現在台湾で電気バスと乗用車を生産中だ。
フォックスコンは2027年までに年間300万台の電気自動車を生産するという目標を立てた。台湾政府も電気自動車育成に積極的だ。台湾政府は2040年から台湾では電気自動車だけ販売するという政策を2022年に発表した。
今回の協力が実現する場合、フォックスコンが日産買収に再び乗り出すかも関心だ。フォックスコンは昨年秋に日産の大株主であるフランスのルノーと買収に向けた水面下の交渉を行った。昨年末に日産がホンダとの合併を発表し買収戦から手を引いたが、2月に合併交渉が決裂し買収再推進の可能性が大きくなった。韓国自動車研究院のイ・ハング研究委員は「フォックスコンは持続的に安定した電気自動車生産施設を望んでいるだけにいつでも日産を買収しようとするだろう」と話した。
2025/07/08 06:57
https://japanese.joins.com/JArticle/335947