「仲間であり、ライバル」。
サッカー韓国代表チームの洪明甫(ホン・ミョンボ)監督と日本代表の森保一監督が先月、日本サッカー協会で両国の国交正常化60周年を記念して行った対談の動画が10日、共同通信のユーチューブチャンネルを通じて公開された。2人は韓日のサッカーを振り返りながら2026年の北中米ワールドカップ決勝戦で会おうと意気投合した。
2人は選手時代に国家代表として1992年8月22日に中国・北京で開かれたダイナスティーカップで初めて対戦した。洪監督が1997~2001年にJリーグのベルマーレ平塚と柏レイソルで活躍し対戦することもあった。お互いに対し森保監督が「一言で言うとエレガント」と、洪監督は「運動量がとにかく多い。チームのために献身的なプレーをする選手だった」と話した。
韓日サッカーは81回対戦し、歴代戦績は韓国が42勝23分け16敗でリードする。洪監督は韓日戦に対し「サッカーを超えた一つの大きな勝負と言える。お互いの選手が国のプライドを懸けて戦い、感情、緊張感、そういうものをたくさん感じる。3つの印象的な試合がある。1つ目は1993年にドーハで0-1で負けた試合。2つ目は1997年9月に日本で行われたW杯アジア最終予選で2-1で勝った試合。3つ目は2012年のロンドン五輪(3位決定戦)で勝利した試合だ」と話した。
森保監督は印象に残る試合として「私自身はプレーしていないが1998年フランスW杯の予選。日本がアウェーの地で戦ってW杯への道をつないだ」と話した。また「実はアウェー(蚕室総合運動場)に見に行っていた。屋台でトッポギを食べ、スタンドで見ていた。日本がW杯に出場するにはやはり韓国という大きな壁を乗り越えていかなければいけないと考えていた中で日本が勝った」とした。
両国のW杯での過去最高成績は韓国は2002年の準決勝、日本は2002年、2018年、2022年のベスト16だ。両チームとも来年の北中米W杯本戦を控えている。森保監督は「夢は大きくということで、W杯優勝を目指して挑むということをチームで共有している。『何を寝言を言っているんだ』と言われるかもしれないが、それでも一戦一戦、戦っていく中で不可能はないと思っている。2002年のW杯の時に韓国がベスト4の舞台、準決勝まで行ってくれた。あの光景を見て、(日本も)絶対できるという思いが根幹にある。切磋琢磨しながらアジアを引っ張っていく仲間だと思っている韓国代表チームと決勝の舞台で当たるようなことがあれば本当にうれしい」と話した。
洪監督も「韓国代表チームがいままで見たことがないところに行くことが目標であり、目指すことが私のミッションだと思っている。韓国と日本がW杯決勝の舞台でいつか戦う姿はぜひ私も見てみたいし、実現させたい」とし「2012年のロンドン五輪開催前に日本で(五輪代表監督だった)関塚隆さんと食事をした。お互いにロンドン五輪でがんばろう、対戦国の情報交換をしようと話して別れた。大会では最高の舞台(3位決定戦)で韓国と日本が戦うことになった。そういう日がまた早く来るようがんばっていければと思う」と話した。
洪監督は「1998年W杯の予選。ソウルのスタジアムで(韓日戦を)やった時に『一緒にフランスへ行こう』という横断幕が(すでにW杯出場を決めていた)韓国のサポーター席に掲げられた。2002年W杯の時は韓国が16強、8強、4強と勝ち上がっていく中で日本でもたくさんの方が応援してくれたと後から聞いた。そういうことがあったということを忘れず、お互いにまた新しい未来を築いていければと思っている」と話した。森保監督は「日本が力をつけられたのは韓国の存在がすごく大きかったと思う。日本と韓国が良きライバルとして、良き仲間としてつながることが一般の社会にも波及していけるようになるとうれしいと思っている」と話した。
2025/07/10 18:00
https://japanese.joins.com/JArticle/336114