【コラム】試される韓国、欧州外交の新しい原則を設ける時だ(1)

投稿者: | 2025年7月22日

2025年夏にオランダ・ハーグで開催された北大西洋条約機構(NATO)首脳会議の一部の会議場は予想より静かだった。インド太平洋パートナー国家(IP4)として招待され韓国・日本・オーストラリア3カ国の首脳が参加せず、NATO+IP4協議は高官級協議に格下げされた。この数年間、防衛産業協力、サイバー安全保障、ウクライナ支援などを通じてNATOと実質的な連携を強化してきた国だったため、欧州は韓国・日本・オーストラリア首脳の空席を物理的な不参加でなく意志の空白として受け止めた。

韓国の外交は今回のNATO会議をめぐって試されることになった。外交・安保専門家らが指摘したように目につく空席は象徴的な信号となるものだった。防衛産業輸出契約、IP4連携の枠、インド太平洋連携戦略のすべてが今回の会議と直接・間接的に連動していた。半面、国内政治日程と中東情勢に対する懸念は不参加の論拠として浮き彫りにされ、一部の人たちはNATOを「戦争を深める軍事機構」と認識して批判的な見方を示した。

 NATOは韓国の首脳が必ず出席しなければいけない舞台ではない。しかしその間パートナーとして構築してきた位置を考慮すると、欧州安保秩序に対する韓国の立場を問う契機になった。実用外交を主張する韓国は今どの方向に向かっているのか。韓国が「自律性」を見せるために外交的距離を置くことを選択したのなら、それは非常に高い費用を支払って作動するということだ。決定的な瞬間に席を外したパートナーはその場にまた戻るためには、より一層精密なメッセージと一貫した行動が要求される。

◆誘惑でなく疑心に答える時

最近、ロシアと中国は韓国に向かって身近な信号を送っている。「戦略的自律性を享受し、西側のブロックから抜け出して独立的な外交を追求するべきだ」。これは一瞬、魅力的な提案として聞こえる。均衡と中立の言語で包装された「解放」のメッセージは自ら選択肢を広げるように見えるが、同時に危険性を内包している。

ソウルが北側との対話を推進する時、同盟と友邦は質問する。何のためなのか。なぜ今なのか。韓国は依然として西側同盟の一員なのか、それとも静かに距離を置くのか。ロシア・北朝鮮間の軍事協力が可視化した時点で戦略的あいまい性は韓国の位置をまた問うことになる。外交で沈黙は解釈の余地を残し、その空白は時に疑心で満たされる。その疑心に対して答えなければいけない。

韓国の安保対応は韓半島(朝鮮半島)だけに留まらない。北朝鮮の核力量の高度化、ロシアとの武器協力、米中競争の激化は、韓国をより広い戦略的連帯の中で再び位置づけすることを要求している。NATO+IP4パートナーシップは単なる軍事同盟を越え、情報共有、サイバー安保、防衛産業協力、価値基盤規範構築を包括する戦略的枠組みだ。

一部はこれを「組分け」と懸念するが、戦略的自律性は連帯の外縁を広げる方向に作動する。多国間協力の中で選択肢を増やし、技術・エネルギー・防衛産業分野で標準と規範を共有することが、まさに自律性を強化する道だ。武器統制、核リスク管理、気候安保、技術規範の用意など新しい協力分野で欧州およびNATOとの接点は明確に存在し、韓国の戦略的外交を拡張する機会として活用される可能性がある。

2025/07/22 14:34
https://japanese.joins.com/JArticle/336589

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