手術中に大地震、冷静に対応する医療スタッフが話題に /ロシア・カムチャツカ州

投稿者: | 2025年7月31日

 ロシア極東カムチャツカ半島で発生した強い地震で病院の建物が激しく揺れる中、手術を続けた医療スタッフらが話題になっている。

 RIAノーボスチなど現地メディアが30日に報じた。それによると同日カムチャツカ州のがん専門病院でも地震で手術室などが大きく揺れたが、その病院内で医療スタッフらが手術を続ける様子を撮影した防犯カメラ映像が公開された。

 映像を確認すると、建物全体が揺れる中、手術中の患者が横たわる手術台、照明、医療器具なども大きく揺れたが、それでも手術着姿の医療スタッフらは逃げることなく手術室に残っていた。患者や医療器具が落下しないよう落ち着いて抑え、一人のスタッフは手術台を全身で押さえながら揺れが収まるのを待った。執刀医とみられる人物は別のスタッフの腕を軽くたたきながら励ました。

 その後手術は成功し患者も無事で、現在集中治療室に移された。患者の病状は安定し順調に回復しつつあるという。

 腫瘍外科のクボズデバ医師は当時の状況について「揺れはしばらく続くと考えたので、手が届く範囲にある全ての手術道具を固定した。患者が手術台から落ちないよう、また医療器具なども落下しないようできるだけ抑えた」「麻酔科の医師も近くにあった医療機器を固定した。麻酔用の機器が患者から外れたら患者が危険な状況になる恐れがあった」などと説明した。

 後にこの映像が注目を集めると、カムチャツカ州はスタッフらを表彰することを決めた。カムチャツカ州のソロドフ知事は「医療スタッフらは強い地震の中でも患者を見捨てず手術を続けた。彼らが国から賞を受けられるよう書類の準備を指示した」「彼らの勇気は最高の評価を受ける資格がある」などとした上で「強い地震の中でも使命感を持って手術を続けた医療スタッフたちに感謝したい」と述べた。

 同日朝カムチャツカ半島で発生したマグニチュード8.8の地震は2011年の東日本巨大地震後では世界で最も規模が大きく、20世紀以降6番目の大規模地震として記録されるという。米ニューヨーク・タイムズは今回の地震について米地質調査所(USGS)の資料を引用し「福島原子力発電所事故を起こした11年の日本の大地震以降、最も規模が大きい地震だった」と報じた。

パク・ソンミン記者

2025/07/31 09:40
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/07/31/2025073180025.html

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