日本の高市早苗首相が、自身の側近である首相官邸高官による「核保有は必要」発言をめぐり、1週間以上にわたり特別な措置を取っていないことについて、批判が出ている。
松井一實広島市長は26日の記者会見で、核抑止論は「地球全体を滅ぼす行為になりかねず、間違って使う可能性がある」として、核兵器は「一過性の脅しとして使えるかもしれない」が、「必然的に戦争行為を構えることになる」と警告した。
特に松井市長は最近、高市政権の高官による「日本の核兵器保有は必要」発言について、「非核三原則(核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず)は“国是”」であり、「みんなで(核兵器を)なくすことを前提に、最後まで考え続けることこそが重要だ」と強調した。
これに先立ち、日本メディアは18日、首相官邸で安全保障を担当する中枢の官僚が「日本は核兵器を保有すべきだ」と主張し、「北朝鮮など日本周辺国が核兵器を多数保有しているが、最後に自国を守るのは自国だ」として「核保有の必要性」を強調したと報じた。これについて松井市長は、「政府は個人的な見解に左右されるのではなく、非核三原則を貫くことを明確にすべきではないか。動向を注視したい」と述べた。日本は世界唯一の被爆国であり、太平洋戦争時、広島と長崎は米軍の原爆投下により、一般市民を含む甚大な人命被害を受けたことがある。広島だけで1945年8月6日の原爆投下で14万人あまりが死亡し、3日後の長崎に落ちた原爆で7万4000人が亡くなった。その後、1967年の佐藤栄作首相時代に「非核三原則」を策定し、政府の公式立場で維持してきている。
日本政府内で事実上タブー視されていた「核保有」発言の当事者に対して、1週間以上も特別な処分を下さない高市首相を批判する声も出ている。野党第1党である立憲民主党や、最近まで自民党と連立与党を組んでいた公明党などからは、当該発言を行った官僚の罷免など、強硬な措置を高市首相に要求している。騒動が起きた直後、与党自民党内部でも、防衛相を歴任した中谷元衆議院議員が「個人的な立場を軽々に言うことは控えるべきだ」として「しかるべき対応をすべきだ」と述べた。
共同通信は「高市政権で安全保障政策を担当する官邸筋が『私は核を持つべきだと思っている』と発言してから25日で1週間が経過したが、高市早苗首相は処分をしていない」として、「今後の処分にも慎重な姿勢を示している」と指摘した。
2025/12/26 15:00
https://japan.hani.co.kr/arti/international/55071.html