韓国軍「北、SLBM核心技術の確保が難航」…ロシアに「より大きなベッティング」か

投稿者: | 2025年7月31日

北朝鮮が対南威嚇手段の新型「短距離ミサイル(SRBM)3種セット」開発をほとんど完了した半面、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)・極超音速ミサイルなど戦略武器の開発には困難に直面しているという軍当局の分析があった。戦略武器に必要な核心技術を依然として確保していないためだが、これは北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「バケットリスト」を達成するためにロシアに「より大きなベッティング」をする可能性を高めている。

◆北、「対南威嚇ミサイル3種セット」開発完了段階

 30日、国会国防委員会の姜大植(カン・デシク)国民の力議員室によると、国防情報本部は「2025年北朝鮮核・ミサイル脅威評価」で、「北は作戦運用上、液体推進ミサイルより有利な固体推進ミサイル開発を続けている」とし「多種のSRBM級戦術誘導弾(火星11カ・ナ・ダ・ラなど)と超大型放射砲(600ミリ)が開発完了段階にある」と明らかにした。

軍が開発完了段階と評価した火星11型系列は「北朝鮮版イスカンデル」(米側コード名KN-23)、「北朝鮮版エイタクムス」(KN-24)とも呼ばれる。北朝鮮は超大型放射砲(KN-25)と共に火星11型系列ミサイルをロシアに供給したと、軍当局はみている。

火星11型系列ミサイルの開発が完了段階ということは、北朝鮮がウクライナ戦争での実戦投入経験に基づき新型武器の安定性・精密性を補強しているという意味とも考えられる。北朝鮮はこれらを改良して弾頭を増量し、最新型移動式発射台(TEL)などに搭載して最前方に実戦配備すると公言した。

ただ、情報本部は「北は2021年以降、第8回党大会でミサイル分野の戦略課題として提示した極超音速ミサイル、SLBMなど新型戦略武器開発を続けているが、関連の核心技術の確保は難航していると評価される」と明らかにした。極超音速ミサイルと固体燃料基盤の長距離SLBMは韓半島(朝鮮半島)有事の際、米国領グアムと日本国内の米軍基地の増援戦力を遮断する資産に挙げられる。

最終的には戦術核弾頭カートリッジ「火山31」などを搭載する意図があるとみられる。これは金正恩委員長が指示した「戦略武器5大課題」(▼超大型核弾頭の生産▼1万5000キロ射程圏内の打撃命中率向上▼極超音速滑空飛行戦闘部の開発▼水中および地上固体推進大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発▼原子力潜水艦と水中発射核戦略武器の保有)にも含まれる。

◆ロシアの技術移転はまだ

軍当局の評価は、韓国国防研究院(KIDA)が以前に「ICBM級射程距離の固体燃料SLBM開発は現在までバージ船などを利用した初期の水中射出および飛行試験も行われていない状況」と評価した内容とも一致する。KIDAのシン・スンギ博士は極超音速ミサイルについても「極超音速滑空体としての敏捷な回避機動はまだ制限的であり、現在はそれぞれ一度の滑空再跳躍および緩やかな旋回機動だけ可能なレベル」と分析した。

北朝鮮の開発が難航しているということは、ロシアがまだ関連技術の移転に消極的という意味と解釈できる。言い換えれば、金正恩委員長としてはロシアから重要な技術を受けるために、持続的に軍事援助を提供する動機が十分にあるということだ。

これに先立ち朝ロは6月、プーチン大統領の最側近であるショイグ安全保障会議書記の2度の訪朝後、最少6000人規模の3次派兵に合意した。その後、ウクライナ情報当局は朝ロの追加派兵規模は2万5000-3万人であり、はるかに大規模になると明らかにした。

これと関連し、朝ロは平壌(ピョンヤン)とモスクワの直航航空便を開設する一方、政府間の高官級貿易経済および科学技術協力委員会会議を開催するなど密着を続けている。北朝鮮の労働新聞は28日、北朝鮮を訪問したコズロフ天然資源環境相が尹正浩(ユンジョンホ)対外経済相と会談したと伝えた。

一方、情報本部は北朝鮮の核開発について「最近も核再処理を通じてプルトニウム70余キロ、ウラン濃縮プログラムの発展により高濃縮ウラン相当量を保有している」とし、従来の評価を維持した。2023年3月に「火山31」核弾頭を公開しただけに、核兵器小型化能力も相当な水準に達していると判断した。

2025/07/31 10:35
https://japanese.joins.com/JArticle/336984

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