「北朝鮮、数十万個の携帯電話を国内生産」…専門家「実際の技術力は制限的」

投稿者: | 2025年8月22日

北朝鮮が1年間に数十万台の携帯電話を独自で生産する工場を保有しているとし、技術力を大々的に広報した。

北朝鮮の立場を代弁する在日本朝鮮人総連合会機関紙の朝鮮新報は20日の報道で、平壌(ピョンヤン)万景台(マンギョンデ)区域に位置するチンダルレ手電話機工場について「精密度と生産性が非常に高い水準」と報じた。この工場は2018年3月に延べ建築面積6087平方メートル規模で設立された。

 朝鮮新報は「国内で設計して製作した手電話機『チンダルレ3』の生産で第一歩を踏み出した工場は数十種の知能型、機能型手電話機を生産している」と生産の多角化を強調した。

続いて「液晶顕示機の手接触板(液晶タッチスクリーン)接合工程の無塵級数は10級であり、生産現場の空気清潔度は国際的水準」と紹介した。

スマートフォン液晶のような高精密製品を製造する場合、空気の粒子状物質を遮断するために「クリーンルーム」環境が必須だ。北朝鮮が言及した「無塵級数10級」が正確にどの水準かは確認されていない。ただ、工場の環境が国際レベルと強調する意図があると解釈される。国際標準「ISO 14644-1」は空気体積あたりの粒子数を基準に清浄度をクラス1から9まで区分する。

北朝鮮情報通信(IT)企業のヨンプン商業情報技術社が運営する電子商取引サイト「マンムルサン」によると、この工場は「年間数十万台の生産能力を備え、手電話機生産に関連した液晶表示装置(LCD)生産工程、主基盤(メインボード)組立工程などの流れ線(ライン)化された生産工程と製品包装工程、検査工程がそろっている」と説明した。

しかし専門家らは北朝鮮の主張に疑問を提起している。米シンクタンク「クリムソンセンター」のマーティン・ウィリアムス研究員は昨年「38ノース」に掲載した報告書「2024年北朝鮮のスマートフォン」で、北朝鮮で販売されるスマートフォンはすべて中国企業が生産し、北朝鮮業者は注文者商標付着(OEM)方式で供給を受けていると分析した。北朝鮮がスマートフォンを設計から生産まで独自に遂行するという主張は誇張されているという指摘だ。

2025/08/22 10:08
https://japanese.joins.com/JArticle/337867

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