『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』のマギー・カン監督「本当の韓国見せたかった」

投稿者: | 2025年8月24日

「韓国文化をありのままにすべて見せようという気持ちで作りました」。

22日午後、ソウルのCGV竜山(ヨンサン)アイパークモールで韓国メディアと初めて会った『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』のマギー・カン監督の話だ。カン監督は自身を「カン・ミンジ」という韓国名で紹介しながら「(人気が)信じられない。ファンに感謝する」と話した。韓国コンテンツに対しては「自信を持ちなさい。他の人たちの視線を意識して観客の意見に合わせた瞬間に真正性が失われる。観客が望むのは『本当の私』。私もやはり本物を見せたかった。不安だったが違う考えをすればうまくいくことがあり、そうした意味で成功できた。制作過程、クリエーターの助けに真正性があり本物だったため」と強調した。

 『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』は6月20日の公開後、ネットフリックスのアニメーションで過去最高の興行作となった。K-POPガールズグループであり退魔師の「ハントリックス」がK-POPボーイズグループであり悪霊である「サジャボーイズ」と対抗して世界を救って自身を探しに行く話だ。現在ネットフリックス映画歴代2位で、近い将来1位の『レッド・ノーティス』(2021)の記録を超えると予測される。

作品の大人気に米国メディアも『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』の人気分析に出た。タイムは21日、「『デーモン・ハンターズ』はどのように世界を征服したか」という見出しの記事を通じ「韓国文化とストーリーの核心を占める音楽の完成度が文化的特異性の中でも普遍性に対する信頼を高めた」と分析した。同日CNNはOST『Golden』『Your Idol』『Soda Pop』がビルボードホット100の10位圏に入った点を強調し、「これまで映画のサウンドトラックがビルボード10位圏に3曲も入った事例は1990年代以降なかった」と指摘した。

ソウルで生まれ5歳でカナダのトロントに移住したカン監督は、初めての長編アニメーションデビュー作で韓国文化を扱った理由について「3年生の時に先生に『どこの国からきたのか』と問われ、『韓国からきた』と答えたが地図で韓国を見つけられなかった。韓国を知らせたいと思った」と話した。

構想から公開まで7年かかった『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』は、K-POP文化をはじめとする韓国文化の具体的考証でも好評を受けた。カン監督は「海外で作ったアジアが舞台の作品を見ると、『ファンタジー』に近い見方が多い。『ムーラン』の中国人主人公が日本の着物スタイルの服を着て登場するのが代表的。韓国文化のディテールを正確に表現したかった。チーム員の中にも韓国人が多くひとつひとつ正しく直しながら作った」と強調した。

『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ』は韓国の現代と伝統文化をともに溶け込ませ特別さを加えた。監督は「おばけ、巫女、死神など韓国の伝統文化の中の概念が米国では風変わりに思われた。そうするうちに『デーモン・ハンター』のアイデアが出てきた。過去から現在の『ハンター』を描写するオープニングシーンで巫女文化の歴史を集約的に見せることができて誇らしく思う」と話した。その後K-POP要素が追加されたが監督は自身もK-POPファンだとしながら「以前からH.O.T.とソテジワアイドゥルが本当に好きだった」と明らかにした。作中のキャラクターを作る過程では韓国のさまざまなアイドルグループと俳優などを参考にしたという。

米英のポップチャートでトップを記録したサウンドトラック『Golden』に対しては、「最も難しい曲だった。主人公ルミの希望を込めた代表曲にしなければならなかったので7つのデモを作り、バンクーバー空港に行く道で最後のバージョンを聞いた瞬間に『そうだ、これだ』と涙が出た」と話した。

こうした叙事は韓国系カナダ人として育ってきた監督の人生ともつながる。カン監督は「ルミは退魔師と悪霊のアイデンティティを両方持っている主人公だが、文化と文化の間の境界に存在するだれであれ(ルミのように)つらさを経験すると考える」と話した。続けて「劇中でルミの幼い時の声の演技と歌は同じ名前を持っている娘がした。娘のルミはもう自分がものすごく有名になったと自慢する。大きなスタジオの見慣れない大人たちの間でもおそれることなく演技して歌う姿に私もまたルミが誇らしかった」と話した。

『K-POPガールズ!デーモン・ハンターズ2』に対する質問にカン監督は「まだ正式な計画はないが、ファンに伝えることができなかったアイデアが多い。(後続作を作るならば)韓国の演歌、ヘビーメタルなど多様な音楽を扱いたい」と話した。『デーモン・ハンターズ』はすでにアカデミー最優秀アニメーション賞と映画主題歌賞に指名される可能性が高いとの予測が出ている。カン監督は「だれも賞を理由に創作したりはしないだろうが、どんな形であれこの作品が認められるならば大きな意味があり光栄だろう」と話した。

2025/08/24 13:23
https://japanese.joins.com/JArticle/337912

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