韓国の李在明(イ・ジェミョン)大統領が3泊6日間の日米訪問を終えて帰国した。トランプ米大統領との韓米首脳会談は成功だったという評価が出ている。石破茂首相との会談では中断していたシャトル外交を復元するなど韓日の信頼回復の青写真を用意した。今回の訪問を通じて韓米日3カ国の未来志向的目標を共有した点も重要な成果だ。実用外交を前面に出した李在明政権が事実上最初の外交試験をうまく通過したという評価を継続させるためには、今後の後続措置がより一層重要になる。成果は通商・安保分野で国益を最大化する結果につながってこそ完成する。ホワイトハウスで見せた場面が一過性のイベントでないという点を証明しなければいけない。
何よりも軍事・安保分野に限られた韓米同盟を、国格と時代の流れに合わせて現代化する必要がある。トランプ大統領が「米国の造船業は廃れた」と述べたように、韓国が競争力を持つ造船産業は韓米協力の頼もしい分野だ。トランプ大統領と金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の会談の仲裁を通じて北朝鮮問題をカードとして使用することも可能だ。原発建設も米国は源泉技術を保有し、韓国は施工能力を認められているだけに、両国がウィンウィンできる領域だ。
李大統領は歴訪最後の日程でハンファオーシャンのフィラデルフィア・フィリー造船所を訪問した。ここで「72年の歴史の韓米同盟は安保同盟、経済同盟、技術同盟が一つになった『未来型包括的戦略同盟』の新たな章を開くことになるだろう」と強調した。
米国は「裕福な国(韓国)をなぜ米国が守らなければいけないのか」という圧力と同時に、安保分野で韓国の役割増大を注文している。韓米同盟はもう誰かが誰かを一方的に守った関係を越え、お互い助け合う戦略同盟に発展しなければいけない。李大統領が明らかにしたように軍事と安保を越えた包括的な戦略同盟を準備する時だ。
韓国が新しい韓米同盟の堂々たるパートナーになるためには、中堅国家を越えてグローバル主要国家の地位を確保する必要がある。そののためには安保と経済の側面でアップグレードが急がれる。自強力を高めながら国格に合った同盟を構築する作業はこれ以上先延ばしできない課題だ。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のジョン・ハムレ所長は26日、中央日報と共同主催したフォーラムで「韓国は経済大国、文化強国であり、軍事力も世界3、4位規模だが、自国を小さな国と考える傾向がある。地域の強国を越えてグローバルリーダーにならなければいけない」と述べた。
我々の強みを最大化し、不足した部分を補完し、韓米同盟を新たな段階へと発展させる努力がいつよりも求められる。その過程で重要なのは理念や陣営論理でなく国益という点を忘れてはならない。
2025/08/28 16:03
https://japanese.joins.com/JArticle/338118