韓国、自動車輸出増えたが…「関税下がった日本車」に心配も増える

投稿者: | 2025年9月8日

韓国の自動車輸出が3カ月連続で増加したことがわかった。産業通商資源部などによると、韓国の8月の自動車輸出額は55億ドルで前年同期の51億ドルより8.6%増加し、3カ月連続で増加の流れを継続した。だが韓国の対米自動車輸出は6カ月連続で前年同月比減少した。産業通商資源部関係者は「韓国の自動車メーカーが現地投資で米国での生産を増やして関税の影響を最小化しており、シェア維持に向け値上げを自制している。エコカーの角逐場である欧州などの市場で善戦した影響もある」と説明した。

実際に1~7月の対米自動車輸出は182億ドルで15.1%減少したが、欧州連合(EU)が17.8%増、アジアが40.0%増、その他欧州が24.4%増、中東が8.0%増でこれを挽回している。また、自動車メーカーは現地生産拡大に乗り出している。先月の現代(ヒョンデ)自動車・起亜(キア)の米国販売台数は合わせて17万9455台で、前年同期より10%以上増加し、2カ月連続で月間最多販売記録を更新した。

 だがこうした実績が続くかは未知数だ。米国が韓国より先に日本に対する自動車関税率を25%から15%に下げる行政手続きを終わらせるなど予想できない突発変数が相次いでだ。

これまで韓国自動車メーカーは収益性を一部あきらめ、米国市場でのシェア維持に死活を懸けてきた。実際に現代自動車は4-6月期の連結基準で売り上げが48兆2867億ウォンで前年同期比7.3%増え四半期基準で最大の実績を達成したが、営業利益は3兆6016億ウォンで15.8%減少し、営業利益率は1年前の9.5%から7.5%に下がるなど収益性は大きく悪化した。

証券業界では韓国の自動車関税だけ25%が維持される場合、現代自動車の7-9月期の利益減少分は1兆ウォンを超えると試算している。SK証券は「7-9月期の関税費用だけで現代自動車は1兆ウォン、起亜は9000億ウォンに達すると推定される」と分析した。

韓国自動車が米国市場でシェアを確保できたのは韓米自由貿易協定(FTA)にともなう無関税の恩恵だった。日本と欧州の自動車は基本2.5%の関税を負担し韓国車は相対的に価格競争力で優位を占めることができた。だが関税の影響を考慮すると価格逆転は時間の問題だ。

現在現代自動車「アバンテ(米国名・エラントラ)」の最低推奨消費者価格は2万2125ドルで、同級であるトヨタの「カローラ」は2万2325ドルだ。だが韓国25%、日本15%の品目関税率を反映して価格を引き上げると仮定すれば状況は逆転する。アバンテが2万7656ドル)でカローラの2万5674ドルより高くなるのだ。自動車業界関係者は「日本やEUとの関税率格差維持が長期化する場合、韓国の自動車業界の悩みは大きくなるほかない」と懸念する。

韓国政府の早急な対応が必要だという指摘が出る。韓国は先月の韓米首脳会談の共同合意文に自動車関税15%を明示するよう推進したが、不発に終わった。韓国が約束した3500億ドルを▽いつ(時期)▽どのように(調達方式)▽どこに(使い道)投資するのかを先に明文化すべきという米国側の要求のためだった。西江(ソガン)大学国際大学院の許允(ホ・ユン)教授は「韓国の自動車輸出にとって最大の競争相手がドイツと日本だが、両国の関税が15%に下がったので、韓国も明文化をもっと急がなければならない状況になった」と強調した。

2025/09/08 07:18
https://japanese.joins.com/JArticle/338432

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)