半導体設備産業の生態系育成に投資してきた中国が日本企業の強みだった重要設備分野で存在感を示し始めた。伝統的に米日の企業が優位だった乾式エッチング、PVD(物理気相成長)など半導体品質と直結する重要設備分野で中国の主要設備メーカーがシェアを高めているのだ。
露光設備とエッチング設備は、米国を代表する半導体設備メーカーであるアプライドマテリアルズ、ラムリサーチなどが独占的地位にあるが、一時米国と双璧を成していた日本の設備メーカーは低迷傾向が目立つ。中国製設備の品質が改善し、中国の半導体メーカーが輸入する日本製設備の量が減っており、半導体設備市場に占める日本の世界シェアも欧州に次ぐ3位に後退した。
投資銀行モルガンスタンレーの資料によると、前工程設備市場で中国半導体設備メーカーのシェアが予想より高かった。以前では前工程分野で中国半導体設備メーカーのシェアは不明だったり、ほとんど捕捉されなかったが、昨年末現在で重要装備の一つである乾式エッチングで中国企業のシェアは12%を上回った。
半導体の前工程はウエハーの上に回路を刻んでチップを完成させる工程、後工程は完成したチップをパッケージング(封止)してテスト(検査)し、最終製品にする過程を意味する。最近はアドバンスドパッケージング(複数の半導体チップを効率的に統合することで、性能向上や省電力化、小型化を実現する革新的技術)などの先端技術導入で後工程の重要性が高まっているが、前工程は極端紫外線(EUV)露光設備をはじめとする最先端設備や新技術が総動員されるため、150兆ウォンを超える規模の半導体設備市場の大半を占めている。
モルガンスタンレーの資料によると、「中国のアプライドマテリアルズ」と呼ばれる大手メーカー、の北方華創(NAURA)、中微半導体設備(AMEC)が世界の乾式エッチング設備市場でそれぞれ6%のシェアを記録した。エッチングと並んで前工程で半導体の品質に影響を及ぼすPVD市場でも、NAURAが12%のシェアで善戦している。モルガンスタンレーは、日本メーカーのシェアが低下傾向を示している点を根拠に、中国製設備が日本企業のパイを侵食していると分析した。
2025/09/09 07:00
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