韓国空軍ブラックイーグルス独島上空飛行で対立…韓日共同海上捜索救助訓練が無期限延期

投稿者: | 2025年11月8日

 韓国外交部(省に相当、以下同じ)の朴潤柱(パク・ユンジュ)第1次官は7日、ソウルで日本の船越健裕・外務次官と「韓日戦略対話」を行った。今年6月の李在明(イ・ジェミョン)政権発足後初の外務次官による戦略対話だった。会談後、韓国外交部は「(双方共に)韓日関係でポジティブな流れが続いていることを高く評価した」とコメントした。李在明大統領就任後に行われた3回の韓日首脳会談でシャトル外交が復活し、日本の高市早苗新首相が慶州APEC(アジア太平洋経済協力会議)サミットに出席した際に両首脳が「関係発展に向けた意志の再確認」を行ったからだ。

 しかしその裏側では韓国空軍のブラックイーグルスをめぐる国防分野での対立が静かに進行中だった。ブラックイーグルスは10月28日に独島上空で飛行訓練を行ったが、これに日本が抗議した。またブラックイーグルスはドバイ航空ショーに参加するため日本に給油の支援を求めたが、日本は独島上空での訓練を理由にこれを拒否した。そのため韓国政府は今月13-15日に東京で開催予定だった日本の自衛隊による音楽まつりへの韓国軍の軍楽隊派遣を取りやめた。今月予定されていた韓日共同の海上捜索救助訓練もキャンセルとなった。

■想定外だった「ブラックイーグルス」に対する日本の対応

 韓国と日本は歴史問題と領土問題で毎年同じ時期に対立を繰り返している。日本政府の歴史教科書検定発表(3月)、外交青書発行(4月)、防衛白書公開(7月)などだ。しかしブラックイーグルス問題は両首脳が「未来志向の協力」で一致した直後に表面化した。外交当局としては想定していなかった事態だ。

 ブラックイーグルスは当初、今月17-21日にアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催される航空ショーに参加する予定だった。そのため李在明大統領と高市首相の首脳会談2日前の先月28日に江原特別自治道原州から独島上空に展開し太極文様を描く訓練を行ったという。韓国空軍はこの訓練を公表しなかったが、日本はこれを把握し韓国外交部に抗議したため対立が表面化した。ある韓国軍筋は「日本は巡視船や早期警戒機などを通じて訓練を把握したのだろう」との見方を示した。

 ブラックイーグルスのアクロバット飛行に使用される練習機T50Bは空中で給油は受けられない。別に燃料タンクを装着した場合でも最大航続距離は約2500キロだ。そのため7000キロ離れたドバイに向かうには少なくとも2回着陸し給油しなければならない。ブラックイーグルスは事前にドバイで航空ショーの準備をするため今月5日に日本の沖縄県那覇市に立ち寄る予定だった。ところが日本はブラックイーグルスによる独島上空飛行を問題視し、10月30日の韓日首脳会談直前に給油に応じないと通告してきた。

 尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権当時の2022-24年にブラックイーグルスは海外での航空ショーに参加するため台湾の高雄基地で給油を行った。ある外交筋は「当時、中国が韓国の軍用機による台湾経由に抗議したと聞いている」とした上で「現政権は中国との関係改善を望んでいるが、日本が支援を拒否したからといってすぐ台湾に向かうのも気まずいだろう」とコメントした。最終的にブラックイーグルスのドバイ航空ショー参加は事実上取りやめになった。

2025/11/08 11:00
https://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2025/11/08/2025110880051.html

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